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月明かりの追憶

第3章 魔の刻 再び

・北山side

さて、どうする?

俺は必死で脳を回転させていた、どうにかしてこの状況を回避できないものかと。



藤「くっ、北山」



そんな顔をするな藤ヶ谷、なんとかするし。



岬「ほら早く来いって」



ベットの上で手招きをする岬、俺だってこのままヤられるわけにはいかないんだからよ。



岬「ここ俺の隣に、よし」

北「聞いてもいいか?」

岬「なに」

北「なんで俺なんだわ」

岬「んっ?」

北「やめてからだいぶ経つのに今更」

岬「ふっ、知りたい?」

北「まぁ…ね」



マジで、そう思ったし。

すると、岬は自分も服を脱ぎながら話し始め。



岬「あのとき、お前と同じグループになりシンメとして組むことで藤ヶ谷は輝きを増した」

北「えっ」

岬「それまでは、ただボーッとしているだけの奴だったのに」



だから?



岬「俺の方がよっぽど意欲的に頑張っていたんだ」



はあっ?意味わからないんだけど。



岬「なのにどうして俺じゃない、グイッ」

北「ちょ、待て」

岬「なぜ藤ヶ谷だったんだよ」



ギュッと、いきなり後ろから抱きついて来る岬。



北「んなこと俺に聞かれても、クッ」

岬「どんどん、どんどん、あいつは」

北「くっ、よせってば」

岬「アイドルとしての道をまっしぐらに」



耳に息を吹きかけるんじゃね、そんなとこ舐めるんじゃ。



藤「北山!」

北「‥‥っ」



とたん、藤ヶ谷と視線が合い。

“大丈夫だ心配するな” 悲痛な顔をしているあいつに眼で話しかける。



岬「デビューしてテレビでよく見かけるようになった頃には」



こいつ、執着しているのは俺じゃなく藤ヶ谷なんじゃね?



岬「それもこれも、みーんなお前と一緒にいることで手に入れた」



うわっ、背中にキスをするなって。



岬「それに引き換え俺は、くっ」



首筋を舐め回すのはやめにしろ、耳の中へ舌を入れるんじゃねぇわ。



岬「だから奪ってやりたくなったのさ」



はっ?




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