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月明かりの追憶

第4章 募る想い

それから―



北「うっ、あっあっ、くっあぁー声、出ちまう」

藤「なにを今更、クスッ」

北「女、みたいな、声が、んんっ、マジで狂う、なっな、藤ヶ谷」



たぶん今、北山を予想以上の快感が襲っているのだろう。



藤「俺と二人きりのときは女になれ」

北「なっ、ああ、んやっ、あっ、あぁーっ」

藤「そうそれでいい、その声、俺にしか聞かせるなよ」

北「バカ、当たり前、んっ、あっ、あぁーいっ、すげっ、気持ちいい」

藤「北山、お前の中もめっちゃいい…クッ」

北「藤ヶ谷、藤ヶ谷あぁ」



北山の喘ぎ声に、俺の動きも益々加速を増して行く。



北「はっ、激し、頭ん中、真っ白になる」

藤「俺も、イクっ」

北「んあっ」

藤「くっ」



が、二人同時に果てた時まどろみの中で俺は確かに見たんだ。

セレネと北山が、融合した瞬間を。



北「愛してる、愛している藤ヶ谷、ギュッ」

藤「俺も愛している、フッ」



セレネありがとう―

俺達は、なるべくしてこうなったのかもしれない。

俺も北山も普通の男、別に同性愛者だったわけではないから。

ただ愛し合ってしまった、それだけ。

それから後になって分かったこと郁人やわた、タマたち皆がバリアを張ってくれ北山を護っていたらしい。

魔物ガーラは俺に北山を襲わせようとした、俺なら北山が抵抗できないと踏んだんだろう。

そして、あいつと俺が繋がったとき身体を乗っ取って北山をエナジーごと喰らおうと考えていたに違いない。

が、俺達が純粋に相手を想う気持ちと、わた達が張ってくれたバリアのお陰で。

奴は、俺らの間に割って入ることが出来ず去って行ったみたいだ。

これで良かったのか?

ふと、そう思いながら隣で寝ている北山の顔を見つめる。



藤「ふっ、幸せそうな顔をし眠っている」



後悔はしない…

これからもずっと、俺はこの相棒と共に生きて行く。

死ぬまで一緒に、いや死んでもなお転生し未来のそのまた未来まで。

俺は、決して離れたりはしないから絶対にな。

愛しい頬にキスを落とし、自分もまた眠りについた。

共に明日を迎える為に―




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