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千年の花嫁

第2章 甦った伝説

・戸塚side

月が赤くなってから7日目の夜━

俺は、その光りが照らす道を独り自分の家へ向かい歩いていた。

やっば、遅くなっちゃった急がなくちゃ。



「その時期、夜の独り歩きは危険です必ず誰かと一緒に行動を共にしましょう」



この村に来て最初のとき、学校の先生に言われた言葉が脳裏に浮かぶ。

あれ?おかしいなぁ、あのとき確かに誰かと一緒にいた気がするんだよね。

いつも自分の隣を歩いていた、誰だっけ?

が、そのとき。



「キィーン、キィーッ」



何かの生き物が鳴いている声が暗闇の中から聞こえ、ハッと耳を澄ますと。

えっ、なに?



「キッ…キィーッ」



それはか細く、まるで助けを求めているかのようで。

ねぇ、どこにいるの?

小さな声を頼りに行き着いた場所、そこは。

ハッ、稲荷神社!

その周りを取り囲む木々の間から、鳴き声はハッキリと聞こえてさ。



戸「出ておいで怖くないから」



そう言ったら、ザワザワッと草がざわめき。



「キッ…キィ‥キキッ」



うっそー狐じゃん!?それも真っ白な。



戸「怪我してるの?見せてごらん」



手を差し伸べると、臆する事なく傍へ近寄って来る。

可愛い、んふふっ




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