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千年の花嫁

第9章 嫁合わせの儀

・二階堂side

昨日、わったーからの話しでトッツーも女体化が始まったことを知った。

それから、ごっちのことも。



横「ニカ、前に俺が言ったこと覚えている?」

ニ「どんな態度を取っても変わらず接し支えてやってくれ、こういう事だったんだ」

横「郁人は親の愛情を知らずに育った、だからどうやって愛したらいいのか分からない」

ニ「唯一の方法が抱き続けること」

横「その通り」

ニ「でも、それだけじゃ」

横「想いは伝わらないんだけどね、フッ」

ニ「言葉って大事なんだなってつくづく思うよ」

横「んっ?」

ニ「俺は、わったーの言葉の端々に優しさを感じた強引な中にも自分を労ってくれているっていう」

横「そっ、フッ」

ニ「ごっちも、それを感じることが出来たなら」



すると―



横「ニカ、今のお前ならそんなダチに何をしてやりたい郁人は不器用ながら一生懸命に愛情を注いでいる、それを見ていると」



昔の自分を思い出すんだ、わったーは寂しそうに笑い。

なんとかしなければ、そう思う。



千「風呂の準備ができたよニカ」

ニ「Thank you、千賀」



しかし、どうすれば?



ニ「千賀」

千「なに?」

ニ「親を失うって辛いよな独りぼっちになってしまったらなおの事」

千「それ俺のことを言っているの?」

ニ「わったーから聞いた、おまえ幼いとき」

千「親父が死んだのは寿命さ横尾さんと同じ九尾で赤い尻尾が9本カッコよかったなぁ フッ」

ニ「母親は?」

千「それから1年後、あとを追うようにポックリと」

ニ「その後、どうしてたんだ?」

千「横尾さんが俺を拾ってくれるまでは宮田んちにやっかいになってた」

ニ「あぁ、あの赤狐か」

千「俺たち家が隣同士でさ、だから」

ニ「幼馴染みってやつ?」

千「まぁーね、フフッ」



けど寂しかっただろ?




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