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千年の花嫁

第9章 嫁合わせの儀

千「ニカ」

ニ「んっ?」

千「いいもん見せてやる」

ニ「なに?」

千「眼をつぶって手を出してみ、ニコッ」

ニ「こう?」



と、言われた通りにすると千賀は手の平に何かを乗せ。



千「いいよ開けても」



そこには、緑色の石が付いたイヤリングがあり。



ニ「これは?」

千「さっきタマが届けに来たんだ兄貴の宏光からニカへ祝いの品だとか言ってさ」

ニ「ミツの!?」

千「今日の嫁合わせの儀式で身につけてくれたら嬉しい、そう言ってたらしい手紙もある」

ニ「えっ」

千「読むよ、いい俺の可愛い弟 ニカへ」



“元気にしているか?もうすぐ会える俺、最初はニカに会いたくて来たんだ。 けど既に横尾さんの嫁さんになっていて驚いたが、今は”



千「ニカの横尾さんへの想いを知り自分も太輔に対しての気持ちに気づき嫁入りする決心をした」



“でも凄く幸せニカは今、幸せ?”

ミツ…



千「だったらいいな、みんなで幸せになれるのが一番だから太輔もそれを望んでいる俺はその力になりたい」



そうだね、フッ



千「会えるのを楽しみにしている、北山宏光お前の大好きな兄貴より」

ニ「くっ」

千「いい奴だぜってうわっ、ニカ!?顔ぐしゃぐしゃじゃん」

ニ「ううっ、ヒクッ」

千「わわわっ、眼が腫れてしまう泣きやんで、なぁ」



ミツ、ミツうぅ、クッ



千「横尾さんちょっと来てニカが泣いちまったよぉ」



その通りだ、みんなで幸せにならなくちゃ。




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