千年の花嫁
第11章 不穏の兆候
藤「健永から聞いた、お前」
だから用心に越したことはない。
橋「見かけただけで何もしていないよ」
藤「そいつ、どんな奴だ」
橋「あのときは人間界でお互い狐と狼の姿だったから」
ハッシーの話しでは。
藤「家畜を狙っていた?」
橋「うん、それも鳥のヒナとかをね」
藤「だから、おまえ」
橋「止めようとしたら喧嘩になっちゃって」
ふっ、こいつらしい。
藤「見ていられなかったってわけ、フッ」
橋「メシが不足してるんだとか言ってたけど」
藤「不足?」
林の中へは俺らも滅多に行くことはないが、あそこには確か小動物とかがいて不便はしないはず。
藤「まっ、いい取り合えずまた見かけたら教えてくれ、それから」
橋「分かっている相手したりはしないって」
藤「絶対だぞ」
橋「うん、だってあいつ狼のままでウロウロしてたし」
藤「んっ?」
益々分からない、一体なにがしたいんだ?そいつ。
それから家へ帰ると…
北「太輔お帰りぃーっ」
藤「いい子にしてた?」
北「もちろん、ニコッ」
藤「あれタマはどうしたんだよ?」
北「さぁ、ニッ」
怪しい笑みを浮かべている宏光がいて、こいつ何かやらかしたな。
そう思い捜してみれば案の定。
宮「ふぇーん助けてぇガヤさーん」
藤「はあっ?なんでお前がタマはどうしたんだよ」
風呂場で、ビショビショに濡れ縛られている宮田の姿があってよ。
藤「何やってるんだお前」
宮「タマがキタミツと一緒に隠れんぼしようって言うから」
藤「ぁ…‥」
2人に、ハメられてしまったんだ。
その言葉だけで大体の見当がつく。
藤「バカだな相変わらず」
宮「だって、だっ…ヘッヘッ、ヘックション」
藤「あははっ、クククッ」
タマは家族が作れない寂しさを人を弄ることでまぎらわしている。
その一番のかっこうの餌食がこいつ、だがその心の奥には。
できることなら叶えてやりたい…が、さてどうする。
藤「みや、タマのこと好き」
宮「だーい好き世界で1番」
藤「ふっ」
まだ妖狼の動きを危惧するほどの緊迫感はなかった事もあり。
俺はこの時、わたにも言わず胸の内に納めてしまった
まさか数ヶ月後、あんなことが起きるだなんて予想だにせず。
だから用心に越したことはない。
橋「見かけただけで何もしていないよ」
藤「そいつ、どんな奴だ」
橋「あのときは人間界でお互い狐と狼の姿だったから」
ハッシーの話しでは。
藤「家畜を狙っていた?」
橋「うん、それも鳥のヒナとかをね」
藤「だから、おまえ」
橋「止めようとしたら喧嘩になっちゃって」
ふっ、こいつらしい。
藤「見ていられなかったってわけ、フッ」
橋「メシが不足してるんだとか言ってたけど」
藤「不足?」
林の中へは俺らも滅多に行くことはないが、あそこには確か小動物とかがいて不便はしないはず。
藤「まっ、いい取り合えずまた見かけたら教えてくれ、それから」
橋「分かっている相手したりはしないって」
藤「絶対だぞ」
橋「うん、だってあいつ狼のままでウロウロしてたし」
藤「んっ?」
益々分からない、一体なにがしたいんだ?そいつ。
それから家へ帰ると…
北「太輔お帰りぃーっ」
藤「いい子にしてた?」
北「もちろん、ニコッ」
藤「あれタマはどうしたんだよ?」
北「さぁ、ニッ」
怪しい笑みを浮かべている宏光がいて、こいつ何かやらかしたな。
そう思い捜してみれば案の定。
宮「ふぇーん助けてぇガヤさーん」
藤「はあっ?なんでお前がタマはどうしたんだよ」
風呂場で、ビショビショに濡れ縛られている宮田の姿があってよ。
藤「何やってるんだお前」
宮「タマがキタミツと一緒に隠れんぼしようって言うから」
藤「ぁ…‥」
2人に、ハメられてしまったんだ。
その言葉だけで大体の見当がつく。
藤「バカだな相変わらず」
宮「だって、だっ…ヘッヘッ、ヘックション」
藤「あははっ、クククッ」
タマは家族が作れない寂しさを人を弄ることでまぎらわしている。
その一番のかっこうの餌食がこいつ、だがその心の奥には。
できることなら叶えてやりたい…が、さてどうする。
藤「みや、タマのこと好き」
宮「だーい好き世界で1番」
藤「ふっ」
まだ妖狼の動きを危惧するほどの緊迫感はなかった事もあり。
俺はこの時、わたにも言わず胸の内に納めてしまった
まさか数ヶ月後、あんなことが起きるだなんて予想だにせず。