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千年の花嫁

第2章 甦った伝説

横「詳しいことは追々話す、それより早くしないと太輔が怒ってしまうから急ぐよ」

ニ「誰それ」

千「金の天狐、俺達の長ちなみに横尾さんは副長なんだ」



つまりは偉いってわけだろ、俺そんな凄いやつの嫁にされてしまうってこと。



横「どうした?」



やっべ足が竦んで動けない。



横「俺が怖い?」



いや、そうじゃないけど不思議と恐怖は感じないし。



横「しょうがないなぁ、フッ」



グイッといきなり、こいつは俺の身体を抱き上げ。



ニ「ちょ、ええっ!?」



いわゆる、お姫さま抱っこってやつ。



ニ「うわあっ、ばかハズい降ろせ」

千「別に気にする必要ないじゃん、ここでは普通の事なんだから」



でも、俺は男だ。



横「こら暴れるな落ちても知らないよ」

ニ「くっ」



女じゃ…ないし‥クッ



横「いい子、言うことを聞いてれば悪いようにはしないから ニコッ」

ニ「ほんと?」

横「あぁ、フッ」

千「可愛がって貰えるし」

ニ「んっ?」



どういうこと?

実は、俺は稲荷村の伝説についてあまり詳しくは知らないでいた。



横「よし着いた扉を開けて」

千「了解」



興味がなかったし、元々はこの村の出身じゃなかったのもある。

ギィーッ、バタン!

だから伝説→神隠し=狐の花嫁、この程度しか理解してなくてさ。



藤「やっと来た、ハァ」

横「待たせて悪かったね」

藤「で、こいつが」

横「二階堂高嗣、ちゃんと名前で呼んで」

藤「まぁーいい始めるぞ」



とたん集まって来る妖狐・狐・きっ…うっえぇー大勢いる、すんげぇ!?

あいつは尻尾が1本、3本、5本6本と赤に黒、白など色とりどりの妖狐が集結し。

俺が呆然としながら見つめていると、気がつけば前方の高い段のところまで連れて行かれていて。



藤「いざ誓いの杯を」



なっ、なんだ?えっ、ちょ何をするんだ、よせ!

とつぜん口移しで…



ニ「んっ、んぐっ、くふっん、んーっ」

横「飲み込め、そうすればお前は一生俺のもん」



無理矢理に、わけの分からない液体を飲まされてしまった俺は。



ニ「っ…ゴックン‥ゲホゲホッ」

横「よし、ニコッ」



かっ、身体が熱い!クッ




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