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千年の花嫁

第13章 戦いの火蓋

・塚田side

パトロールが終わり、家へと帰ったら。



塚「ごっち、ごっちぃ」



とき既に夕刻、ヤバいっしょ一番危険な時間帯じゃん。



宮「千ちゃんいた?」

千「いない、クッ」

宮「くっそ、どこへ行ったんだよ」



すぐ神通力で、皆に知らせ。



ニ「俺も行く」

横「ニカ!」

ニ「わったーと一緒なら大丈夫だろ」



全員総出で捜し回る。



ニ「トッツーっ」

戸「二階堂」

橋「こっちは、いなかったよ」

ニ「河原は?」

戸「藤ヶ谷と北山が玉森と一緒に向かっている」



けど見つからず。



横「郁人はどうしたんだ」

塚「それが呼びかけてはいるんだけど返事がなくて」

横「あいつ何やっているんだ、こんなときに」



が、その頃。



河「てめぇら、なぜ妖狐の敷地にいる!」

妖狼「お前に制裁をくわえる為にだ」

河「なにを!」

妖狼「我らが苦心して集めた食料を盗みよって」

河「はっ?なんのこと」

妖狼「トボけるな洞穴の中にあった物を盗んだろ」

河「だってよ、この洞穴は俺らの敷地内にあるんだぜ、それを」

妖狼「我々の敷地にこういった場所はない」

河「だからって勝手に置いといて盗んだのなんのホザいてんじゃねぇや」



河合が既に、妖狼と対峙していただなんて思いもせず。



宮「塚ちゃん!」

塚「宮田、どうだった?」

宮「さっきまで孤児院にいたらしい」

塚「えっ」

宮「子供たちの話しでは」



自分たちを送ってくれ独りで家に帰ったと。



千「あの赤狐、あり得ないぜ!クッ」



“申し訳ありません安易でした本当に”



千「謝って済むことじゃ」

横「健永、今はそんなことを言っている場合じゃないでしょ」

藤「わた、怒鳴るなって」

塚「で、笛を持っている。そう言ったんだね」

千「あぁ」

北「なんだわ?それ」

藤「犬笛と同じに俺達を呼ぶことができるやつさ」

戸「それじゃ何かの時は」

藤「あってからでは遅い」

北「太輔」



そう、それじゃ間に合わないんだ。




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