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千年の花嫁

第13章 戦いの火蓋

・五関side

ここは何処?俺はいったい…

ハッ、そうだ道を歩いていたら突然 背後から襲われて気を失い。



妖狼「黒狐、あれが見えるか?」

河「ごっ、五関!」



郁人!?



妖狼「我らが食料を盗んだ罰として貴様が一番大事にしているものを奪ってやったわ、フッ」



見渡せば木がたくさん覆い茂っていて、まさか妖狼の敷地の林!?



河「そいつを放せ!」

妖狼「今から、お前の目の前でこの人間を喰ってやる」



なっ…



河「させるかぁーっ」

妖狼「邪魔だてするな!」



それは、一瞬の出来事だった。



河「くわあぁーっ」

五「郁人?ふっ…」



俺を抱きしめ、苦痛の表情を浮かべる郁人の姿。



妖狼「バカが、そんなふうに庇っていては戦えまい」



ザクッ!



河「うあっ、くっ」

五「郁人!郁人ってば」

河「大丈…夫だ、フッ」

五「なわけ、こんなに血が」

妖狼「さて、どこまで踏ん張れるかな?クスッ」



ガブッ!



河「ぐわわっ、おっ、俺を喰っても美味くはないぜ」

妖狼「メインディッシュがあるから構わぬさ、ニッ」

河「くっそぉーこの人食い狼め!クッ」

妖狼「あはははっ」



大変だ、このままじゃ郁人が。




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