千年の花嫁
第13章 戦いの火蓋
妖狼「そろそろ限界のようだな、フッ」
河「まだまだぁーっ、クッ」
妖狼「無理をすると命を落とすことになるぞ、クスッ」
河「構わね」
ダメだ、郁人。
心で叫んだのと、郁人の中から物凄い力が吹き出したのが同時だった。
妖狼「んぎゃあぁーっ」
妖狼「若、貴様あぁーっ」
妖狼「よくも若を!」
ザザザザッ―
ヤバい、物凄い剣幕で襲い掛かって来る妖狼たち。
五「やめろおぉーっ」
その瞬間、すべてがスローモーションのように俺の視界に映り込み。
ガブッ!
河「ぐあっ」
ザンッ!
河「うぐっ」
妖狼「止めだ、ガブリ」
河「ぐふっ、ピクンピクン」
五「郁人おぉーっ」
喉元に食らいついた狼の牙を眼にした、そのとき。
藤「てめぇら、そこをどきやがれーっ」
ピカァーッ!
藤ヶ谷の声と共に、金色の光りが辺り一面に輝き。
“キャインキャイン”
”んぎゃぎゃぎゃ”
“ギャーッ”
それが消えたときには。
塚「河合いぃーっ」
塚…ちゃん‥
藤「おい、しっかりしろ」
横「死ぬな!」
死ぬ?郁人が。
パッと我に帰ったら、目の前には血だらけの郁人の姿があり。
嘘っ…
五「嘘だあぁーっ」
北「五関、落ち着け!」
五「郁人、郁人!俺まだ、なにも言ってな…ヒクッ」
ニ「ごっち、クッ」
五「目、開けろって郁人」
戸「くっ…うぅ‥」
そっ、そんな、ガクガクッ
その手はしっかりと、俺のお腹に添えられていて。
五「お前がいなくなったら俺どうやってこの子、育てていったらいいんだよ」
ゆっくりと、微かに動いたかと思うと。
五「郁人おぉーっ」
ピタッと、その手は止まってしまい。
まるで…“ごめんなお父ちゃん会う前に逝っちまうわ、お母ちゃんのことを頼む”
五「うっわあぁーっ」
俺が郁人を死なせた、俺が…
“五関 愛してるぜ ニコッ”
五「ううっ、あぁーっ」
もう、どんなに後悔してもこいつは戻って来ない。
塚「ごっち、ギュッ」
悲しみが全身を包み込む、そしてこれが原因で。
藤「あいつら絶対に許さねぇ、クッ」
妖狐と妖狼の戦いの火蓋が、切って落とされる事となる。
多くの命の犠牲と共に―
河「まだまだぁーっ、クッ」
妖狼「無理をすると命を落とすことになるぞ、クスッ」
河「構わね」
ダメだ、郁人。
心で叫んだのと、郁人の中から物凄い力が吹き出したのが同時だった。
妖狼「んぎゃあぁーっ」
妖狼「若、貴様あぁーっ」
妖狼「よくも若を!」
ザザザザッ―
ヤバい、物凄い剣幕で襲い掛かって来る妖狼たち。
五「やめろおぉーっ」
その瞬間、すべてがスローモーションのように俺の視界に映り込み。
ガブッ!
河「ぐあっ」
ザンッ!
河「うぐっ」
妖狼「止めだ、ガブリ」
河「ぐふっ、ピクンピクン」
五「郁人おぉーっ」
喉元に食らいついた狼の牙を眼にした、そのとき。
藤「てめぇら、そこをどきやがれーっ」
ピカァーッ!
藤ヶ谷の声と共に、金色の光りが辺り一面に輝き。
“キャインキャイン”
”んぎゃぎゃぎゃ”
“ギャーッ”
それが消えたときには。
塚「河合いぃーっ」
塚…ちゃん‥
藤「おい、しっかりしろ」
横「死ぬな!」
死ぬ?郁人が。
パッと我に帰ったら、目の前には血だらけの郁人の姿があり。
嘘っ…
五「嘘だあぁーっ」
北「五関、落ち着け!」
五「郁人、郁人!俺まだ、なにも言ってな…ヒクッ」
ニ「ごっち、クッ」
五「目、開けろって郁人」
戸「くっ…うぅ‥」
そっ、そんな、ガクガクッ
その手はしっかりと、俺のお腹に添えられていて。
五「お前がいなくなったら俺どうやってこの子、育てていったらいいんだよ」
ゆっくりと、微かに動いたかと思うと。
五「郁人おぉーっ」
ピタッと、その手は止まってしまい。
まるで…“ごめんなお父ちゃん会う前に逝っちまうわ、お母ちゃんのことを頼む”
五「うっわあぁーっ」
俺が郁人を死なせた、俺が…
“五関 愛してるぜ ニコッ”
五「ううっ、あぁーっ」
もう、どんなに後悔してもこいつは戻って来ない。
塚「ごっち、ギュッ」
悲しみが全身を包み込む、そしてこれが原因で。
藤「あいつら絶対に許さねぇ、クッ」
妖狐と妖狼の戦いの火蓋が、切って落とされる事となる。
多くの命の犠牲と共に―