千年の花嫁
第14章 誕生そして
月が変わり―
藤「よし、いい感じだぜ」
戸「藤ヶ谷」
藤「10ヶ月に入ったしいつ生まれても大丈夫、安心してときを待てばいい、フッ」
戸「うん」
いよいよ…か。
けど俺には、ちょっとだけ気になることがあったんだ。
藤「みや」
宮「なに?ガヤさん」
藤「ちょっといい?」
宮「おう、じゃあ出掛けて来るね」
ほら、また。
あいつが、玉森と何処かへ行ったりするのは珍しくはないんだけど。
相手は藤ヶ谷…
千賀なら納得がいく、前にハッシーが。
橋「健永はパトロール隊長なんだよ」
そう言ってたし、あの2人は信頼関係で結ばれていると。
でも、どうして宮田が?
しかし、普段はおちゃらけている宮田もいざ何かあると目つきが変わる。
それを知ったのはあのとき、林の中で自分を護ろうと構えていたあいつの眼は。
藤ヶ谷や横尾と同じ、確かに戦う妖狐の眼そのものだった。
鋭い視線で辺りを見渡し警護するかの如く歩き、そんな宮田は初めてだったんだ。
今更だけど、あぁこいつもやっぱり妖狐なんだな。
そう思うほど凛々しく同じように自分の仕えてる姫を護ろうとしている玉森や千賀も。
戸「ねぇハッシー」
橋「んっ?」
俺の膝を枕にし、お腹を擦っていたハッシーが顔を見上げ返事をする。
戸「妖狼のことなんだけど」
橋「あっ」
戸「なっ、なに!?」
橋「動いた!」
戸「へっ?」
橋「臨月に入ると、あまり動かなくなって来るのに挨拶しているのかな」
戸「あ、うん」
橋「えへっ」
もしかして今、話しを逸らされた?
それから数日後―
戸「ううっ、あぁーっ」
橋「トッツー、頑張って」
玉「トッツーっ」
宮「タマ、湯が沸いたよ」
玉「よし、あともう人踏ん張りだ」
宮田と玉森―
常に助け合っている、この2人のコンビも俺は大好き。
橋「イキんでイキんでトッツー」
戸「くっ、うわあぁーっ」
“おぎゃあ、おぎゃあ”
こんにちは初めまして君の名前は蓮(れん)花言葉は神聖、清らかな心。
ハッシーのように優しく強い子になってね、これから宜しく。
何かが起ころうとしていた妖狐と妖狼との間に―
藤「よし、いい感じだぜ」
戸「藤ヶ谷」
藤「10ヶ月に入ったしいつ生まれても大丈夫、安心してときを待てばいい、フッ」
戸「うん」
いよいよ…か。
けど俺には、ちょっとだけ気になることがあったんだ。
藤「みや」
宮「なに?ガヤさん」
藤「ちょっといい?」
宮「おう、じゃあ出掛けて来るね」
ほら、また。
あいつが、玉森と何処かへ行ったりするのは珍しくはないんだけど。
相手は藤ヶ谷…
千賀なら納得がいく、前にハッシーが。
橋「健永はパトロール隊長なんだよ」
そう言ってたし、あの2人は信頼関係で結ばれていると。
でも、どうして宮田が?
しかし、普段はおちゃらけている宮田もいざ何かあると目つきが変わる。
それを知ったのはあのとき、林の中で自分を護ろうと構えていたあいつの眼は。
藤ヶ谷や横尾と同じ、確かに戦う妖狐の眼そのものだった。
鋭い視線で辺りを見渡し警護するかの如く歩き、そんな宮田は初めてだったんだ。
今更だけど、あぁこいつもやっぱり妖狐なんだな。
そう思うほど凛々しく同じように自分の仕えてる姫を護ろうとしている玉森や千賀も。
戸「ねぇハッシー」
橋「んっ?」
俺の膝を枕にし、お腹を擦っていたハッシーが顔を見上げ返事をする。
戸「妖狼のことなんだけど」
橋「あっ」
戸「なっ、なに!?」
橋「動いた!」
戸「へっ?」
橋「臨月に入ると、あまり動かなくなって来るのに挨拶しているのかな」
戸「あ、うん」
橋「えへっ」
もしかして今、話しを逸らされた?
それから数日後―
戸「ううっ、あぁーっ」
橋「トッツー、頑張って」
玉「トッツーっ」
宮「タマ、湯が沸いたよ」
玉「よし、あともう人踏ん張りだ」
宮田と玉森―
常に助け合っている、この2人のコンビも俺は大好き。
橋「イキんでイキんでトッツー」
戸「くっ、うわあぁーっ」
“おぎゃあ、おぎゃあ”
こんにちは初めまして君の名前は蓮(れん)花言葉は神聖、清らかな心。
ハッシーのように優しく強い子になってね、これから宜しく。
何かが起ころうとしていた妖狐と妖狼との間に―