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千年の花嫁

第15章 未来への光り

橋「宏光」

五「良亮!」

橋「あれ、ごっちも来ていたんだ?」

五「トッツーの代わりか」

橋「そう、ニコッ」



ドタドタドタ!



千「ニカ、待ってニカったらぁ」

ニ「やっぱ、ジッとなんかしていられない」



あちゃあ二階堂、ハハハッ



横「おまえ来るなって言ったじゃん、ハァ」

ニ「だって、だってさぁ」

北「にっ、ニカ、クッ」

ニ「ミツ頑張れ俺も頑張るから」



お前はあと半月後だ、クスッ



北「うっ、あぁーっ」

藤「よし破水した」

五「痛みが一気に来る北山、しがみつくんだ藤ヶ谷の身体に」



五関、フッ



北「はっくぅ、あぁーっ」

橋「宏光ちゃんと息して、じゃないと赤ちゃんも辛くなっちゃうよ」



ありがとな、ハッシー。



北「…っは、ハァハァハァ」

藤「頭が出るぞ」

五「はぁはぁ、はぁはぁ、ほら一緒に」

北「ハァハァ、ハァハァ…」

ニ「くっ、ミツ」

橋「出る!」

千「出たあぁーっ」



“ほっ、ほぎゃあぁーっ”



藤「まだ気を抜くんじゃない、もう1人いる」

五「えっ!?」

横「双子だ」

ニ「ふっ、双子おぉーっ」

橋「すっごーい」

千「マジかよ!?」

横「裕太、この子を産湯につかわせてやってくれ」

玉「OKわた」



頑張れひろ。



横「いいぞ、その調子」

北「ひぃひぃ、ハァハァハァ」

ニ「ミツ、ミツ」

北「くっ、あぁーっ」



“ふっ、ふぎゃあぁーっ”

その瞬間、全てが止まったかのように周囲がシーンと静まり返った。



千「うっ…そ…」



俺は、金色に輝く我が子を抱きしめ。



横「太輔、フッ」

藤「くっ、あり、がと」

北「どう…した‥んで?」

藤「ううっ」



やっべ涙が止まらない。

と、そんな俺の肩をわたがトントンと叩き。



横「全妖狐に伝える我らが長に双子が誕生した喜べ1人は男子もう1人は女子だ」



“わあぁーっ”

聞こえる妖狐たちの歓声が何十年、何百年。

苦しんで来た、我が一族の想いが今 解き放たれたかの如く。

喜びが声となりて―




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