千年の花嫁
第19章 愛する人へ
・五関side
暗闇の中で息を潜めて歩く足音、聞こえる間違いない思った通り侵入して来たんだ。
アクシデントなんて嘘だろ、奴らからすればあの林は大切な住み処。
汚したくはないはず…
だとしたら絶対に夜、襲って来る。
そう思い、塚ちゃんが寝入ってる隙に家を飛び出した。
1匹・2匹・さん…
やばい、半端ない数じゃん藤ヶ谷に知らせないと。
ダッと走りかけた、そのとき向こうから。
宮「五関…くん?」
五「宮田!?お前どうして」
宮「それはこっちの台詞さ1人で危ないじゃん」
五「妖狼が来る」
宮「えっ」
五「もう来ているんだ」
宮「マジで!?」
耳を澄ます宮田―
宮「くっ、五関くんは早く家に戻って俺はガヤさんに知らせて来るから」
ダダッ!
怪我をしているのに、1人でパトロールをしていたのか宮田…
真剣な眼差しで郁人の仇を討ちたいと言っていた、その顔が脳裏に浮かぶ。
俺もお前に負けてられないな、フッ
“グルグルゥーッ”
五「はっ」
妖狼「これは驚いた、ニッ」
五「お前は、くっ」
あのときの!
妖狼「こんな夜更けに1人で何をしている?」
五「お前らが来るんじゃないかと思って見張っていたのさ」
妖狼「ほほう大した勘だ人間にしておくのはおしいくらい」
五「もう長には知らせた夜襲は失敗だ帰れ」
妖狼「ふっ、随分と逞しくなったものだな」
こいつが郁人を殺した、クッ
妖狼「だが、こっちも既に仕掛ける準備が整っている」
五「なに!キッ」
妖狼「憎いか俺が?フッ」
五「くっ」
妖狼「お前が愛した妖狐に止めを刺したのは、この俺だ」
五「言うな!」
妖狼「憎ければ挑んでくるがいい」
くっそぉ、手にした短刀に力が入る。
妖狼「どうした?掛かって来い」
五「くっ、わあぁーっ」
“ごっちいぃーっ”
その瞬間、塚ちゃんが叫ぶ声が聞こえた気がした。
だが俺は―
妖狼「グルグルゥーッ」
五「お前なんか、お前なんか!クッ」
取っ組み合い。
妖狼「ほらほら喉元に食らいつくぞ、クククッ」
五「むぅーっ、クッ」
ドサッと倒れ込み力と力で張り合いながら、覚悟を決めていたんだ。
命を張ってでも、郁人の仇を取ってやると。
暗闇の中で息を潜めて歩く足音、聞こえる間違いない思った通り侵入して来たんだ。
アクシデントなんて嘘だろ、奴らからすればあの林は大切な住み処。
汚したくはないはず…
だとしたら絶対に夜、襲って来る。
そう思い、塚ちゃんが寝入ってる隙に家を飛び出した。
1匹・2匹・さん…
やばい、半端ない数じゃん藤ヶ谷に知らせないと。
ダッと走りかけた、そのとき向こうから。
宮「五関…くん?」
五「宮田!?お前どうして」
宮「それはこっちの台詞さ1人で危ないじゃん」
五「妖狼が来る」
宮「えっ」
五「もう来ているんだ」
宮「マジで!?」
耳を澄ます宮田―
宮「くっ、五関くんは早く家に戻って俺はガヤさんに知らせて来るから」
ダダッ!
怪我をしているのに、1人でパトロールをしていたのか宮田…
真剣な眼差しで郁人の仇を討ちたいと言っていた、その顔が脳裏に浮かぶ。
俺もお前に負けてられないな、フッ
“グルグルゥーッ”
五「はっ」
妖狼「これは驚いた、ニッ」
五「お前は、くっ」
あのときの!
妖狼「こんな夜更けに1人で何をしている?」
五「お前らが来るんじゃないかと思って見張っていたのさ」
妖狼「ほほう大した勘だ人間にしておくのはおしいくらい」
五「もう長には知らせた夜襲は失敗だ帰れ」
妖狼「ふっ、随分と逞しくなったものだな」
こいつが郁人を殺した、クッ
妖狼「だが、こっちも既に仕掛ける準備が整っている」
五「なに!キッ」
妖狼「憎いか俺が?フッ」
五「くっ」
妖狼「お前が愛した妖狐に止めを刺したのは、この俺だ」
五「言うな!」
妖狼「憎ければ挑んでくるがいい」
くっそぉ、手にした短刀に力が入る。
妖狼「どうした?掛かって来い」
五「くっ、わあぁーっ」
“ごっちいぃーっ”
その瞬間、塚ちゃんが叫ぶ声が聞こえた気がした。
だが俺は―
妖狼「グルグルゥーッ」
五「お前なんか、お前なんか!クッ」
取っ組み合い。
妖狼「ほらほら喉元に食らいつくぞ、クククッ」
五「むぅーっ、クッ」
ドサッと倒れ込み力と力で張り合いながら、覚悟を決めていたんだ。
命を張ってでも、郁人の仇を取ってやると。