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・戸塚side

月が赤く染まり始めたとき人間に転生した妖狐たちの記憶は甦り。

愛しき姫と再会したなら裏稲荷の扉 開きて妖狐の子孫たち村へとやって来るであろう。

人間と妖狐が、共に仲良く暮らせる空間を作る為に。

祭りの日―



「わっ、妖狐だ」

「本当に出て来たぞ」



村中が大騒ぎとなったのは言うに及ばず。

が、しかし俺たちは。



藤「琉衣！」

北「蒼空！」

琉「パパ！」

蒼「ママあぁーっ」



ダダッ―



横「絆果！」

ニ「暁！」

絆「父さん！」

暁「母さん！」



ダダッ―



蓮「おとっ…」

紫「ちっちゃ」

橋「小さいって言うな！」

戸「仕方ないじゃん」

橋「だってぇ、ぷぅーっ」



あははっ―



五「郁人、玲流だよ」

河「玲…流？」

玲「お父ちゃん」

河「俺と五関の、あのときお腹にいた」

玲「会いたかった、お父ちゃん！」

河「玲流、ｸｯ」



ギュッ！



五「やっとやっと親子３人になれた、ﾋｸｯ」

玲「お母ちゃん、ギュッ」



特に五関と河合、玲流にとっては待ちに待った親子の対面となり。



「こうして見ると悪くはないな、ﾌｯ」



村人たちは、その姿に感銘を覚え思った以上に受け入れてくれ時折。



「こんにちは」

「おっ、今日も来たのか」

「はい、ﾆｺｯ」



妖狐たちは、裏稲荷から出て来るようになったんだ。

しかし―



蓮「ねぇねぇってば俊哉」

宮「ごめん漣、俺タマの事が好きなんだ」

蓮「会いに来るって言ったのにぃ」

宮「あれは、そういう意味だったわけ？」

玉「宮田の鈍感、ﾊｧ」

宮「そんなこと言ったってさぁ」



まぁー確かに、あのときの漣の歳ではまさかとは思うよね。