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千年の花嫁

第4章 2つの種族

・五関side

横尾こと、銀の九尾に見つかり連れ戻された俺は。



河「腹減ってたんじゃね、たくさん食べろな」



結局は、また何度も抱かれ続けるんだと絶望感に浸っていた。



河「どうした遠慮しなくていいんだぜ、まだいっぱいある」



ってか、こんなに食えないし。



五「はぁ…」



テーブルの隅まで並べられた料理を見て、思わず溜め息が出てしまう。

すると―



河「くっ、苦しいのか」

五「へっ?」

河「どこだ?胸、ピタッ」

五「あっ」

河「熱はないみたいだな」

五「‥‥‥」



こいつ、何を勘違いしているんだよ。



塚「河合、恋わずらいじゃない?」



こっちも、ハァ



河「うえっ、誰に俺?じゃないわな、アハハッ」



あげく自分で言っちゃってるし、バカじゃね。



塚「まさか横尾?」

河「あぁーあいつカッコいいから、ハハッ」



で、どうしてそうなる?



河「分からなくもないが残念だけど相手がいるんだわ」



妬きもしないってことは、所詮は身体と子作りが目的なんだ、フッ



河「だから諦めて俺にしとけ?なっ、ニコッ」



愛情なんてないくせに、ある振りするんじゃねぇよ。



塚「名前、なんて言ったっけか?確か」



と、次の瞬間!



河「二階堂高嗣だろ?」

塚「そうそ」

五「ビクッ」



郁人が口にした名前を聞き、俺の身体が震え出す。




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