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千年の花嫁

第4章 2つの種族

藤「待っていたぜトッツー」

河「うえっ、可愛いぃハッシーにはもったいないや」

橋「いーだっ、そんなことないもん」

横「2人とも、お似合いのカップルだね」

橋「ありがと、わったー」



妖狐って、こんなに沢山いたわけ。



藤「こっちに上がって来いハッシー」



すると、その金狐の藤ヶ谷がそう言い。



橋「はーい」

戸「うわっ、また」



再び引っ張られた俺は、高台へと連れて行かれてしまい。



藤「よし始めるぞ」



いったい、何が起きようとしているんだよ。



藤「これより婚礼の儀を行う、いざ誓いの杯を」



なっ、まさか。

気づいた時にはキスされていた。



戸「んんっ」



その瞬間、咥内に流れ込んだ得体の知れない液体。



戸「うっ」

橋「飲み込んでトッツー、ほらゴックンって」

戸「うぷっ、んんっ」



思わず吐き出しそうになったら再び唇が塞がれ。



戸「うぅ…ぅ‥ゴクン」

橋「…っは、やったぁ」

戸「ゲホッ、ゲホゲホッ」

藤「OKだ無礼」

横「太輔、今は昼間」

藤「あっ、そうだっけ」

河「きゃはははっ」



とたん、熱く身体が火照り始めていき。



戸「ぁ…ハァハァハァ」

藤「いい焦らず教えた通り、じっくり攻めるんだ分かった?」

橋「了解、ニコッ」

河「頑張れハッシー」

橋「郁人には負けてられないから」

河「言ったな、こいつ」

横「悪い見本は眼中に入れず、お前らしくやればいいだけのことさ」

河「そりゃねぇだろ渉」

一同「あはははっ」



なん…なんだよ‥こいつら



橋「じゃ行くね」



俺に何を飲ませたハッシー?

朦朧とする意識の中、聞こえて来る笑い声。

どうして笑っていられるの?

ハッシーは嬉しそうに俺を抱き上げると、また来た道を戻って行き。

狐への嫁入り―

そのことをすっかり忘れていた自分に、このときやっと気づく。

俺は、その為に連れて来られたんだって事も。




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