千年の花嫁
第5章 真の伝説とは
・北山side
祭りの前夜、太輔と約束を交わした日。
1日中、外で俺と遊び回った母さんは疲れてしまったみたいで。
いつもより早く眠りについてしまい。
俺は消えかけている、その名前をひたすら口ずさんでいた。
北「ニカ待っていろよ、もうすぐそっちへ行くから必ず助けてやる」
0時―
北「えっとーなんだっけか‥ハッ…ニカ‥そう」
1時―
北「に・に・に…ニがつく名前‥んと…えっと‥ニ…カ‥ふうっ」
忘れない会えるときまで、俺の大切な弟なんだから。
そして、深夜1時50分。
母さんの部屋へ行った俺は、その寝ている頬に触れると。
北「じゃ行って来る、フッ」
“さようなら”
心の中で別れを告げ外へと出る。
見上げれば赤い月、すっかり満月となって行く道を照らしていた。
稲荷神社についたら辺りはシーンと静まり返っていて、けれど不思議と怖くはないんだ。
たぶん、太輔が心の準備をする時間を俺にくれたからだと思う。
で、これからどうしたらいい中へ入ればいいのか。
そう思いながら近づくと音も立てず勝手に扉が開き、まるで手招きでもしているかのように。
分かった、行けばいいんだな。
意を決して中へと足を踏み入れて行く、するとバタンと扉が閉まり同時に後ろから。
ふわっと、身体を腕の中へ包み込まれた。
藤「よく来たな」
北「太…輔?」
藤「あぁ今は振り返るんじゃない、それより目の前の記録帳を見てみ」
北「えっ」
言われて視線を神棚へ向けると、ペラペラっとページがめくれ。
祭りの前夜、太輔と約束を交わした日。
1日中、外で俺と遊び回った母さんは疲れてしまったみたいで。
いつもより早く眠りについてしまい。
俺は消えかけている、その名前をひたすら口ずさんでいた。
北「ニカ待っていろよ、もうすぐそっちへ行くから必ず助けてやる」
0時―
北「えっとーなんだっけか‥ハッ…ニカ‥そう」
1時―
北「に・に・に…ニがつく名前‥んと…えっと‥ニ…カ‥ふうっ」
忘れない会えるときまで、俺の大切な弟なんだから。
そして、深夜1時50分。
母さんの部屋へ行った俺は、その寝ている頬に触れると。
北「じゃ行って来る、フッ」
“さようなら”
心の中で別れを告げ外へと出る。
見上げれば赤い月、すっかり満月となって行く道を照らしていた。
稲荷神社についたら辺りはシーンと静まり返っていて、けれど不思議と怖くはないんだ。
たぶん、太輔が心の準備をする時間を俺にくれたからだと思う。
で、これからどうしたらいい中へ入ればいいのか。
そう思いながら近づくと音も立てず勝手に扉が開き、まるで手招きでもしているかのように。
分かった、行けばいいんだな。
意を決して中へと足を踏み入れて行く、するとバタンと扉が閉まり同時に後ろから。
ふわっと、身体を腕の中へ包み込まれた。
藤「よく来たな」
北「太…輔?」
藤「あぁ今は振り返るんじゃない、それより目の前の記録帳を見てみ」
北「えっ」
言われて視線を神棚へ向けると、ペラペラっとページがめくれ。