千年の花嫁
第5章 真の伝説とは
少年が向かった先は、現在の稲荷神社がある場所。
この時はまだ、よく分からない物が祀られていた。
そこに1匹の狐がいて。
あれがその狐?そう思うと何だか不思議な感覚に包まれる。
今、自分の目の前には確かに伝説の狐と少年がいるんだ。
すると―
「怪我、治ったんだ良かったね太輔」
えっ、太輔!?
俺は、聞こえて来た言葉に驚いてしまう。
「ねぇ、どうして狐のままでいるの?太輔は妖狐なんだろ」
あげく、妖狐だって知っていただなんて。
「妖狐には絶対近づいちゃダメだって父さんや母さんが言ってた、でも太輔は僕を狼から助ける為に怪我をしたんだ悪い狐じゃないもん」
ひたすら喋り続けてる少年、けれど狐の方は目を閉じたまま何も言わず。
本当に太輔なのか?そう思いながら俺は聞き耳を立てる。
「あのときみたいに人の形になってよ、かっこ良かったなぁ金色に輝いてて」
それって金狐だよな?確かかなり偉いと聞いた。
「ねぇ、ねぇったらぁ」
と、そのとき。
「あぁーもう煩いなぁ」
「わあぁーい太輔が喋った」
この声、やっぱり太輔だ。
「ギャアギャア耳元で騒ぐんじゃねぇよ昼寝も出来やしない」
「だって僕、太輔が大好きだから一緒に遊びたいんだ」
「やだっ」
「遊ぼったら遊ぼ」
「い・や・だ、プイッ」
「ケチ泣いちゃうから」
「はっ?我が侭だな、お前」
あははっ、クスッ
この時はまだ、よく分からない物が祀られていた。
そこに1匹の狐がいて。
あれがその狐?そう思うと何だか不思議な感覚に包まれる。
今、自分の目の前には確かに伝説の狐と少年がいるんだ。
すると―
「怪我、治ったんだ良かったね太輔」
えっ、太輔!?
俺は、聞こえて来た言葉に驚いてしまう。
「ねぇ、どうして狐のままでいるの?太輔は妖狐なんだろ」
あげく、妖狐だって知っていただなんて。
「妖狐には絶対近づいちゃダメだって父さんや母さんが言ってた、でも太輔は僕を狼から助ける為に怪我をしたんだ悪い狐じゃないもん」
ひたすら喋り続けてる少年、けれど狐の方は目を閉じたまま何も言わず。
本当に太輔なのか?そう思いながら俺は聞き耳を立てる。
「あのときみたいに人の形になってよ、かっこ良かったなぁ金色に輝いてて」
それって金狐だよな?確かかなり偉いと聞いた。
「ねぇ、ねぇったらぁ」
と、そのとき。
「あぁーもう煩いなぁ」
「わあぁーい太輔が喋った」
この声、やっぱり太輔だ。
「ギャアギャア耳元で騒ぐんじゃねぇよ昼寝も出来やしない」
「だって僕、太輔が大好きだから一緒に遊びたいんだ」
「やだっ」
「遊ぼったら遊ぼ」
「い・や・だ、プイッ」
「ケチ泣いちゃうから」
「はっ?我が侭だな、お前」
あははっ、クスッ