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千年の花嫁

第5章 真の伝説とは

・藤ヶ谷side

五関晃一、嫁入り11日目

既に女体化が始まっているが、心は閉ざしたまま。

戸塚祥太、嫁入り5日目

婚儀からは3日目になる、まだ様子見中。

二階堂高嗣 嫁入り5日目、心を寄せ始めている。

ふっ、まだまだこれからだな。



横「太輔、入るよ」

藤「わた、どうした?何かあった」

横「おまえ何を考えている」

藤「なんのこと」

横「惚けるんじゃない他の連中は誤魔化せても俺には通用しないよ」

藤「そっ、フッ」



北山宏光 嫁入り深夜、現在入眠中。



横「なぜ眠らせたままにしているわけ?」

藤「連れて来たのが深夜だったからさ、フッ」

横「それだけじゃないでしょ?俺が知らないとでも思っているの」

藤「なにを」

横「一族のみんなが長の婚儀を待ちかねている太輔だって分かっているはずだよ」

藤「あぁ、フッ」

横「なのにどうして神社へ来たとき猶予を与えた」

藤「昼間だったし、フッ」

横「いや、わざとそうした違う?」

藤「なんの為に?」

横「もし来なかったらそれでもいいと、だから深夜なんて時間帯を指定しニカのことを忘れてしまえば親の言うがまま村から出るかもしれない、そう思い」



すべてお見通しってわけ?さすが、わた フッ



横「まだ迷っているの、ここまで来て」

藤「どうしても嫁にしなきゃダメ?」

横「それが俺達の宿命だからね、でなければ一族が絶えてしまう」

藤「だけど連れて来たやつらの人生を俺らが勝手に決めているようなもんじゃん」

横「で?太輔は躊躇しているってわけ」



そんなんじゃないけど…



横「変わってないな相変わらず、フッ」

藤「俺だって惚れたやつとは一緒にいたい」

横「また同じことを繰り返さない為にそのときは、じゃなかったの?」

藤「分かっているって」



だから、そうした。



藤「けど無理強いはしたくない」




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