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千年の花嫁

第6章 希望の花嫁①

ついでと言ってはなんだけど、郁人のところへも立ち寄ってみる事にする。

もう一度、五関と話がしたいそう思ったから。

しかし―



河「悪い会いたくないってさ」



嫌われてしまったみたい…



横「じゃこれだけ伝えといてくれるニカは元気だ少しずつだが俺達に打ち解けている、なんにも心配はいらないと」



俺が心配なのは五関お前の方なんだ、ニカも…

昨日あいつから今、五関はどんな状態なのかと聞かれ今さら嘘をついてもなんだし本当のことを教えた。

そしたら―



ニ「女体化が始まってるマジで!?」



もう胸は膨らみ、男性のシンボルも小さくなり始め数日後には完璧女になっているだろう。

そう言ったら、会わせてくれって大変でさ。

が、まだ時期じゃない。



ニ「だったら時々様子だけでも知らせて欲しい」



なぁ五関、お前は独りじゃない仲間がいる。

俺達がした事が許せないっていうのならそれでもいい、だけど人生を投げ出すような事だけはしないで欲しい。

ここにも愛はあるんだ。

それに気づいてくれる事を願いながら、再び太輔のところへ戻る。

たぶん、あいつは目を覚ましてもすぐには会いに行かないだろうから。

その前にあの少年と話しがしたい、そう思い。

ニカのことも含め…

時刻は明けて朝方の4時ちょい過ぎ、見つめる瞳は真っ直ぐで。

俺の姿に動じもせず発した言葉は…



北「太輔に会わせてくれ」



こいつなら大丈夫かも知れない、そう直感した。

それは、最初に嫁入りした五関が来た日から数えて12日目。

ニカが来てからは6日目、トッツーが婚儀を行った後4日目の朝のこと。

俺は、前長の意志を継ぎ2人のことを見守って行く決心を固めた。

その先に希望があると信じて―




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