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千年の花嫁

第6章 希望の花嫁①

横「もう何回も、あいつは俺の腕の中でイキまくり、そろそろ女体化も始まる」

北「貴様あぁーっ」

横「それがここでの現実、まずはそれを認めろ北山宏光」

北「ニカが、あぁ、俺の、ニカが…ガクガクッ」



女になってしまうだなんて…



横「だが、これだけは言っておく」



そんなのって…ない、じゃもう助けられないっていうのかよ。



横「俺は心からニカを愛している、ニコッ」

北「はっ?」

横「愛しているんだあいつを、フッ」

北「んなバカな」

横「なんで?」

北「どうしてそんなことが言える?会ってすぐに」

横「俺たち妖狐は本能で愛するものを察知する」

北「‥‥っ」

横「一目見たときに感じた、こいつだと」



確かに一目惚れというのもある、けど。



横「約束する必ず幸せにするって、ニコッ」

北「こんな所でどうやって女にされてしまい幸せになるわけ」

横「じゃ、なんでお前は太輔に会いに来た?」

北「えっ」

横「既にもう惹かれ始めているからでしょ?フッ」

北「俺は、あいつに会いに来たんじゃ」

横「いや会いたかったからいたのが俺でガッカリした違う?クスッ」

北「それ…は」



分からない…



横「少し自分の気持ち見つめ直してみれば一緒に付き合ってやるから」



それから銀狐は、俺にいろんな話しをしてくれる。

太輔の心の中にある深い傷、それが原因で一度たりとも嫁を貰ったことがないこと。

俺のことも…

本当は見守っているだけで連れて来る気はなかったんだろうって。

それと―



横「あいつが長になってから俺たち妖狐は許可なしで嫁を取るのを禁止されている」

北「なぜ」

横「分からない?」

北「ハッ」



そう言われ、俺は夢で見た凄く辛そうな顔をしていた太輔を思い出す。




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