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千年の花嫁

第6章 希望の花嫁①

藤「ハッシーはな生まれたときから一度も母親に抱かれた事もなければ笑いかけて貰ったこともない」

戸「‥‥っ」

藤「あいつは何とかして愛して貰おうと必死に母親が喜ぶことをやった、でも返って来た言葉は」



“お前なんか産みたくなかった”

そっ、そんな酷い…



藤「たった6歳の子にだ、それからも何かにつけ」



“あっちへ行け近寄るな!おまえの顔なんか見たくもない何処かへ行ってしまえ”

いくらなんでも、自分の子に向かってそんな。



藤「けど最後の最期までハッシーは母親を愛し続けた憎んでもおかしくないのにさ、フッ」

戸「どうして?」

藤「息子に対しては冷たい母親も父親に抱かれているときは女だったからだ」

戸「えっ」

藤「好きとかいう感情はなかったんだと思う、が快楽に溺れた身体がそうさせてしまったんだろう」

戸「快楽…か‥」



分からなくもない、なんていうの気持ち良すぎるから。

妖狐に抱かれた奴なら、誰もが皆おなじ事を言うんじゃないかって思うくらい。

これも、お前らの力なんだろ。



藤「父親は、いや俺ら妖狐は皆そう教わる抱き続けてやればどんなに頑なな奴でも言うことを聞く人間はそうされるのが大好きなんだからって」



好きな奴ほど強引に抱け、それが一番の喜ばれる愛情表現の仕方だと。



藤「トッツーも口にしてしまっていたんじゃない」



しているとき…



「あっ、いっ、あぁいぃ」

「こうされるのが好きなんだろ?ニッ」

「うああっ、うっうんっ、もっとぉ、あぁーっ」



そっ、そこまでは言ってないと思うけど。



藤「それを見て妖狐の子は育つ後々の為にもワザと父親が見せるんだ」



性教育みたいなもん?



藤「ちょっと違うな攻められ喘ぐ母親の姿を見ることで人間はこうするのが一番だと子に思い込ませるために、いい、いいっと喘いでるの見れば子供はそう思ってしまう、フッ」



確かに、ハハッ




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