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千年の花嫁

第7章 希望の花嫁②

横「俺は好きだ愛してる」



だが、ニカの声はか細く何を言っているのかよく聞こえず。



横「本当だお前だけを愛している、ニコッ」



横尾さんの自分の想いを告げる、言葉だけがハッキリと耳へ入って来てよ。

すると―



ニ「ううっ、わったーわったーってばぁ」



泣き叫ぶような声が聞こえ。



横「健永、どういうこと?説明して」

千「ニカは横尾さんが帰って来なくなってから、すっかり元気をなくしてしまい」

横「お前はそれをただ見ていたわけ?」

千「俺だって一生懸命話しかけた、けど やっぱり横尾さんじゃなきゃダメなんだ」

横「で?」

千「飯もろくに食べないし、あんまり眠れてないみたいで話しを聞き心配したタマが」

横「だから、ここにいたんだ?」

千「うっ、うん」

横「しかし、それだけじゃないでしょ?」

千「ギクッ」

横「こいつに何を言った」

千「うっ」

横「健永!」

千「悪気は無かったんだ悪気は横尾さんが可愛らしい姫さんと一緒にいたってそしたらニカ」



まさか、俺に嫉妬して!?



横「ごめんな寂しい思いをさせてしまって、フッ」

千「俺も悪かった、もっと早くに横尾さんのこと呼びに行ってれば良かったんだ、ごめんニカ」



と、微かに聞こえるその声を聞き取ろうと扉に耳を近づけたら。



ニ「きっ…嫌いじゃ‥ねぇから…ヒクッ」

横「分かっている、フッ」

ニ「すっ…好きだって‥」

横「それも分かっていた」



ニカ…




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