テキストサイズ

突撃せよ

第1章 扉の向こう側





だから、

こっそりとゲイのエロビでも、鑑賞してるものだと思ったんだ。

だけどそれは、僕の思い違いだったようで…




「あっ…ああっ!!しょう…っ…~ッ!!」




えっ……しょう!?

しょうて…あの翔さんのことだよね!!

僕は若干パニック状態になりながらも、ほんの少しだけ扉を開けたんだ。

見てはいけないものを…
見てしまった……!!!


翔さんはお兄ちゃんの友達で、何どか遊びに来てたから認識がある。

その翔さんがお兄ちゃんに組み敷かれ、お兄ちゃんは高速で腰を振っていた。




『リアルホモだったのか…』




初めて見た男同士のセックス。

何故だか分からないけど不思議と嫌悪感なんかなくて、それどころか食い入るようにガン見してしまった。

でも…

こんな静まり返った深夜にヤるのは、頂けないな…


ご近所迷惑だ…




「ああっ!!隆弘…っ…イクッ!!」




お兄ちゃんがラストスパートをかけるように、腰を突きあげる。

気持ち良さそう…

まるで女のように喘ぐ翔さんに、僕は惹きこまれてしまったのだ。

扉を音を立てないようにそっと閉め、トイレで用を足し僕は部屋へと戻った。

おばけじゃなくて、本当に良かった。

もしそうだとしたら、僕は怖くて眠れない夜を過ごしただろう…




「んっ…」




弟が寝返りをうった拍子に、薄い生地のタオルケットがバサリと落ちた。

真っ白な太股が露わになり、僕はゴクンと唾を飲み込んだ。

今まで…

意識したことなんかなかったのに…

どうやら僕は欲情してしまったらしい。









ストーリーメニュー

TOPTOPへ