好きにさせて
第8章 恋人(仮)
「ほな
リハビリが必要やな」
俺はそう言うと
微笑む茜を軽く押し倒し
首筋を舐めながら
その舌先を
ゆっくりと鎖骨まで
移動させた
「尚…」
名前を呼ばれて
顔を上げ
ちょっと不安そうな茜に
俺は軽いキスをした
それから
茜を見つめながら
シャツのボタンを
ひとつ
外してみる
「尚」
もう一度名前を呼ばれ
ここまでか…
と思いながら
俺は
外したボタンで
あらわになった
茜の肌にキスをした
「ん?」
「あのね…」
「なんや?」
そう言いながら
茜の心を模索する
俺の予想は…
嫌じゃないけど
こんなことしてもいいのか
迷ってる…いう感じやろうか
「お腹…空いてる」
「クスッ(笑)
せやな」
そうきたか(笑)
俺は
押し倒した茜を
起こして座らせ
さっき外したボタンを
留めながら
「おっぱいの大きさは
中学の頃と変わらなんなぁ」
と、ふざけると
「見てもないくせに」
と、茜は
俺を笑いながら睨んだ
ボタンをひとつ外しただけでは
茜の胸は見られへんかったけど
どっからどう見ても
茜はCカップも無さそうや
「せやな。
中学生の時も見てないから
今見ても比べられへんわ」
「やっぱり
大きい方がいいの?」
「平田はデカいのがすきやけど
俺は普通がええ」
そのやりとりは
俺の中で
いかにも付き合い始めたばかりの
恋人同士のようで
心地いい
「気を使わなくていいよ(笑)
ほんとは尚も大きい方がいいんでしょ?」
「俺のAV見せたろか?
デカパイは一個もないで(笑)」
「AVとか持ってるの?」
「あはは(笑)
男はほとんど持ってんで。
さ、そんなことより
食べよか!」
「うん!」