好きにさせて
第8章 恋人(仮)
どれだけ
俺の気持ちが伝わったかは
わからへんかったけど
俺はそう伝えたあと
茜の足元に膝をついて
茜の腰を引き寄せた
俺は
すぐにでも
奥まで入れたかったけど
それはそれで
もったいなくて
もう十分に濡れてる
茜のそこを
先端で何度もなぞり
ゆっくりと
本当にゆっくりと
くびれまで押し沈めた
ぁぁ…っ
久しぶりに
包まれる感覚が
たまらない
あまりの気持ち良さに
俺はそこから
止まることなく
奥まで腰を押しつけ
茜の中で
脈打つ自分を感じながら
茜と目を合わせた
茜…っ
好きで好きで
どうしょうもないんや
俺は
茜の少し何かに
耐えてるような顔を見ると
高校生の時
何度も茜を抱く妄想をしていたことを
思い出し
今で何度もやったことのあるセックスが
まるで初めてのような感覚に
陥った
「茜…」
奥まで沈めると
すぐに俺は
茜を抱きしめ
キスをして
「痛ないか?」
と、頰を撫でた
「…大丈夫」
「ほんまに久しぶりみたいやな」
茜のそこは
ややきつめやった
「…うん」
その言葉を聞いて
腰を引き
また腰を押しつけると
茜は眉に力を入れて
俺に抱きついた
「…っ…
こんな…だったんだね…
全然痛くない…」
その言葉を聞いて
俺の胸が
ちくりと痛んだけだけど
その時その意味を
深く追求することは
しなかった
せっかく今
痛くないのに
痛い記憶を
茜に思い出させたく
なかったんや
「茜…俺
気持ち良すぎて
すぐいってまうかもしれへん」
話をそらすだけで
精一杯
でも
その言葉に
嘘はなかった
「尚の
好きな時に
いっていいから」
「そんなわけにはいかんなぁ」
そう
強がってみたけど。