好きにさせて
第9章 理由
…旅行当日…
「わぁ…すごい…
尚、この部屋
高かったんじゃない?
やっぱり私も半分払うよ」
「えーねんえーねん。
会社の割引がきいて
安く泊まれるんやから。
それよりこっち来てみ!」
「ん?」
「内風呂の露天風呂あんねん」
「わぁ…」
「あとで一緒に入ろな」
「え?」
「え?やないやろー
茜もちょっと
一緒に入りたいやろ?」
「ううん。
恥ずかしいからやだ」
「ほんまか?」
「ほんまに(笑)」
「ほんまにほんまか?」
「クスッ(笑)ほんまに(笑)」
「ほんまは入りたいやろ?」
「もう、尚、そーゆーこと
聞いてると
女の子にモテないよ?」
「せやな(笑)」
茜は
俺の車に乗った時から
とても機嫌がいい
多分
帰るときは
元気なくなるんやろうけど
「尚、運転疲れたでしょ?
食事までゆっくりしたら?」
「せやな…
飯までに風呂入ったろかな。
夜は酒飲むし」
「そうだね。
お酒飲んだらゆっくり入れないし」
「よし!
ほな、入ろ、茜」
「え?
い、いや、私はまだ…」
「ええやんけ」
「だってまだ
こんな明るいし」
確かにまだ日は高く
露天風呂では
電気を消すわけにもいかへん
せやから
誘うてんのにな(笑)
「茜」
「ん?」
「茜は分かってへんかもやけど
俺、茜のもう全部見てんねん。
今更やで?」
その言葉で
耳を赤くした茜は観念したのか
それからは
俺の促すままに
服を脱ぎ始めた