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好きにさせて

第15章 決断



「尚…」


「ん?」


「もう、消して?」


「せやな」


脱力して
まどろむ茜が
俺の腕の中で
まだ流れたままになってる
AVを消せとせがんだ


手を伸ばして
俺も茜も
結局
ほとんど見てなかった
映像を消して

眩しく煩わしい電気を
暗く調整すると

「尚っ!」

茜は
頰を膨らませて
俺をにらんだ


そりゃそうやろな(笑)


「ごめんなぁ?」

「知ってたの?」

「今わかってん」


ほんまは
電気のスイッチくらい
最初からわかってたけどな


「嘘!」

「ほんまやて」

「すごく恥ずかしかったんだから!」

「どこが?」


「……」


どことは言えへん茜は
唇にぎゅーっと
力を入れて
黙り込んだ


「茜に
恥ずかしいとこなんか
どこにもないねんで?

せやから
たまにはええやんか
見してくれても」


「私は恥ずかしいんだもん…」


「俺にとっては
どこも綺麗で…」


俺は
茜の耳元に唇を近づけて
囁いた


「どこでも
舐められんで」


「…もう…」


茜は
布団で顔を隠してしまった

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