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桜花楼の恋

第10章 切なき逢瀬

・藤ヶ谷side

久しぶりに会った北山は。



北「んもっと、もっとだって」

藤「チュプ、クチュクチュ」

北「んっ…はっ‥んん…」



驚くぐらい何度も、何回も。



北「…っは、ハァハァハァ‥舌…あのとき‥みたいに」

藤「ピチャピチャ、チロチロ、クチュ」

北「あふっ…ぁ‥ビクン」



俺に接吻をねだって来て、ある程度の話しは わたから聞いてはいたが。



北「あぁ、んっ、ああっ」



その切ないまでの姿に、心が痛んでしまう。

ごめんな、クッ



北「ふっ…藤ヶ谷‥」

藤「なにが欲しい?ニコッ」

北「意地悪…しない‥で…もっ‥頼むから…虐めないで‥くれ…ヒック」

藤「‥‥っ」



ギュッ!



藤「泣くなって、クッ」

北「んだって、だってよ」

藤「俺が全部悪いんだ」



俺がさ、クッ

離れたくないと、その瞳が訴えているのが分かる。

会った瞬間━



北「ん…バカっ‥バカバカバカ…バカやろう!クッ」



俺の胸を叩きながら、絞り出すような声で泣きじゃくった北山。



北「俺が…どんな気持ちでいたと思っているんだぁ」



計り知れない、その想い。

他の男に抱かれなければならなくなる不安と恐怖、俺への気持ち。

この数日間、自分がいない間にどれだけ苦しんでいたのか。

今の北山の姿が全てを物語っていた。

ぜったい手放したりはしないから。

決心も新たに、心細そうに震えるその身体の中へ自身を挿入する。



北「んあぁーっ」



北山わかるか?これが俺のお前への想い全てだって事が。




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