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塚「道場に来ている子たちに聞いたときはビックリして開いた口が塞がんなかった」

五「郁人お前どう言ったんだ？」

河「えっ、あぁ」

塚「ここの旦那は男色ですか、そんな事まともに答えるわけないし」

五「バカ、はぁ」

河「塩をたくさん掛けられまくちまったぜ、ﾊﾊｯ」

五「当たり前だろ無事でいれた方が不思議なくらいさ」



すまん…



塚「武士を味方につけたら、そう考える気持ち分からなくはないけど」

五「藤ヶ谷のことがバレでもしたら大変な事になる」

河「じゃどうしたらいい」



と、そのとき。



戸「町人が一番なんじゃない？」

河五塚「トッツーっ」

塚「起こしちゃった」

戸「あんな大きな声で話していればそりゃね、ｸｽｯ」

塚「ごめん」

戸「謝らないで塚ちゃん河合のこと心配してくれてありがと ﾆｺｯ」

河「トッツー」

戸「ダメじゃん独りで暴走しちゃ、ﾌｯ」

河「…反省‥してます」

五「郁人にはトッツーの説教が一番効くな ｸｽｯ」

河「ちっ」



それから俺達は取り合えず遊郭街を出て街の方へ繰り出す。

すると━



福「若旦那」

河「福ちゃんどうした？」

福「お客様がいらしてます早ようお戻りを」

河「客？」



なんなんだ今度は？



五「じゃ俺達はここで」

塚「くれぐれも勝手なことはしないように」

河「もう分かったってば」



が、店へ戻った俺を待っていたのは思いも掛けない人物だったんだ。



「なる程、お前が噂の男色若旦那ってわけ？ﾌｯ」



誰だ？こいつ

身なりは何処かの武家の者それでいて貴賓があり。



「しかし何故そんな事を」



けど、その正体を知ったとき俺の中で不確かだった策が手応えのあるものへと変わってく事となる。

先の見通しが見えるものへと。