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桜花楼の恋

第14章 新しい仲間

わったーと同じだ。




亀「そう思わせるものをあいつは持っているんだ」



確かに。



亀「お前らも、そんな太輔と北山って男娼に惹かれたから協力しているんじゃないの」



みんな、2人のことが大好きだからさ。



亀「さてと」

ニ「どこへ」

亀「この近くに牛を飼っている家があるって聞いたから乳でも貰いに行こうかと」



一国の若君が牛の乳を!?



亀「搾り立ては美味い一緒に来る」

ニ「おう」



俺、決めた。



亀「そうじゃないってこう、ほら見て覚えな」

ニ「うわっ、ピューピュー乳が飛び出て来る!?すっごい」

亀「ふっ」



もう、クヨクヨ悩んだりはしない。



亀「飲んでみ」

ニ「ゴックン」

亀「どう」

ニ「うっめぇーっ」



俺は、この人が好きだ。



ニ「なぁ、あれは何を作っているの」

亀「苺さ来年早々には赤い実がなる」

ニ「食いてぇ」

亀「クスッ」



それでいい。



ニ「今度、俺んちにも遊びに来てよ」

亀「精米所を見せてくれる」

ニ「お安い御用さ」



身分とか立場より心が大事。



ニ「千賀、おーい」



ダダダッ!



千「どうしたんだよニカ」

ニ「乳ってマジで美味いんだぜ 、んふふっ」

千「はっ?」

北「なんの乳を飲んだんだニカ」

ニ「あんなぁ牛、こぉーんなでけぇの」

藤「独りで」

ニ「うふっ、うふふっ」

北「どうしたんで、こいつ急に」

千「さぁ」



二階堂高嗣、今日より愛に生きます。

叶わなくてもいい今の気持ちを大事にしたい、そう言ったらミツは。



北「大人になったな」



嬉しそうに微笑んだ。

俺ちゃんと家業も手伝う、そして春になったら親父の許しを得て加賀へ行くんだ

別れ際━



亀「お前も食べものを人に売っている店の跡継ぎなら他国の畑や田んぼ農作物がどうやって作られているか見に行け」



よし、頑張るか。

突然やる気が出た俺を不思議がりながらも喜んでいる親父。

誰かを好きになる気持ちが勇気と前に進む強さをくれることを俺は、このとき学んだ気がした。

周囲の温かい眼差しに見守られ俺と千賀、タマも成長させられていた事を。




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