テキストサイズ

桜花楼の恋

第15章 希望を胸に

・北山side

亀「強情なやつ、お前って」



好きに言ってれば、加賀の若様だかなんだか知らないが俺は太夫になる気はねんだ。



亀「よく太輔は口説き落とせたもんだな」



あいつは口説いたんじゃね襲ったんだわ。



亀「ぷっ、クククッ」

北「なんだよ」

亀「強がっている顔、嫌いじゃない」

北「はっ?」



ちっ、やりずらい奴。

が、そのときだったイキなり翔が現れ。



高田「お願いです加賀の若君わが主を助け下さい」



こいつに土下座し、そう言ったのは。



北「横尾さんに何があったんだわ?」

高田「殿のお怒りを受け座敷牢に」

北「なっ!?」

亀「珍しいじゃん何をやらかしたんだ?渉は」

高田「それが」

亀「言わないで助けてくれっていうのは虫が良すぎるんじゃない?」

北「おまっ」

亀「そうだろ?いくら俺でも尾張の殿を相手にするにはそれなりの覚悟がいる」

高田「たっ、確かに…クッ」

亀「俺に何かあれば加賀の一大事でもあるんだ自分の命は己だけのものではない」



こいつ…



亀「民、百姓、家来を背負ってる身。それを踏まえた上で話しを持って来るのが筋ってもんだろ」

高田「ぶっ、不作法のほど申し訳ありませんでした」



根っからの大名だわ。



亀「で、どうした?」

高田「ぁ…その‥裕太さまと恋仲になりまして」

北「へっ?」

高田「そのことがバレ」



マジかよ!?あの横尾さんがタマと。



亀「へぇーやるじゃん」

北「はあっ?」

亀「真面目で太輔一筋に仕えてるだけの奴かと思っていたら フッ」



それ誉めてるのか、けなしてるのか?どっちなんで。



亀「俺の可愛い裕太に手をつけるとは、クッ」



妬きもちかい。



亀「こりゃあ助け出しギャフンと言わせなきゃ腹の虫が治まらないな、フッ」



分からないやつ、ハァ



亀「が、条件がある」

高田「なんでしょう?」

亀「北山が俺をイロにし太夫になるって言うのなら力を貸してもいいよ」

北「ちょ、待て!どうしてそうなる?」

亀「いいのか?放っておいて、ニッ」

北「んなわけ」




ストーリーメニュー

TOPTOPへ