無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

・五関side

北山は、あぁは言ってくれたけれどいいのだろうか？それに甘えていても。

俺は、考えているうちに気がつくと。

バシッ、バシッ！



塚「はいそこ構えが甘い、もっと気を引き締めて」

江田「はっ、はい」



塚ちゃんちの道場へ来ていた。



塚「いいねぇコッシーその調子」

越岡「あっ、有り難うございます」

松崎「すいませーん師匠、俺はどうです」

塚「んっ？ほら江田ちゃん腰を引いて」

江田「こっ、こうですか」

塚「そう、いいよ！いい」

松崎「俺も頑張ってます、見て下さい師匠！ﾊﾞｼｯ」

塚「…あっ」

松崎「なんです？」

塚「五関、ダッ」

松崎「ｶﾞｸﾝ」



あはっ…



塚「どうしたの？」

五「いいのか？あいつ放っておいて」

塚「松崎？んーなんでだろもう何年も通っているのに一向に上達しないんだ」

五「侍？じゃないみたいだね」

塚「百姓、自分は豊臣秀吉になるんだってうちへ来たんだけどさ」

五「へぇ」



戦国の世はとっくに過去になってるっていうのに憧れるやつもいるんだな。



塚「で、何かあった？」

五「うん」



塚ちゃんは、どこか変なところがあるけれど俺は一緒にいるとなんだか落ち着く。



塚「そう、北山が」

五「どう思う」

塚「ハッシーのこと？」

五「みんな一生懸命、自分の大切なものを護ろうとしている」



北山・藤ヶ谷、横尾に裕太、郁人に、トッツー、千賀・宮田も。

二階堂だって、叶わぬ恋と知りながら諦めず。

でも俺は何もしていない、ただ時が過ぎてくのを待っているだけ。

いいのか？本当にそれで。



塚「もう一度、掛け合ってみたら」

五「えっ」

塚「今度は旦那の方に」

五「塚ちゃん」

塚「ねっ？あの人なら分かってくれるよ、きっと何故なら」

五塚「千賀の父親だから」

五「ふっ」

塚「ﾆｺｯ」



そう、そうだよな。



五「ありがと」

塚「俺は何もしていないさ」

五「そんな事はない」

塚「頑張れ五関」

五「おう」



その笑顔に救われる、それから桜花楼へと行き。



五「お願いします、そちらの言われる額を払いますから良亮を引き取らせて下さい」



ダメもとで旦那に頼んでみたんだ、すると。



旦那「宏光を太夫にという話が進んでいるのはご存じですよね」