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桜花楼の恋

第15章 希望を胸に

玉「んふふっ」

二「なんだよ?」

玉「んふっ」

二「なに?ニヤニヤして気持ち悪いなぁ」

玉「クスッ」



それから、父上は二度と俺に会わない約束をさせ加賀藩に、わたをお預けの身としたんだ。

その半月後━



玉「くっ」

山本「裕太さま」



諦めない絶対に、こんなことで挫けたりするもんか。

ダッ!



門番「若君、1人での外出は控えるようにと殿が」

玉「どいて、キッ」

門番「なりません」

玉「どけって言ってるだろ亮太!」



シュッ―



山本「ここに」

玉「この門、打ち破っても構わないから俺をここから出してくれる」

山「はっ」

門番「おっ、お待ちを今すぐにでも開けますから」



ギィーッ!



玉「行くよ」

山本「お供いたします」



タッタッタ、宮田、俺の最初で最後の我が侭を聞いて。お願い兄さま、クッ



宮「タマ!」



ダッ―



玉「助けて兄さん!ギュッ」

宮「‥‥っ」

玉「俺に力を自分を貫く勇気をちょうだい」

宮「ふっ、横尾さんのことでしょ」

玉「反対する?」

宮「しないよタマがそれで幸せになれるのなら俺は応援するつもりさ、ニコッ」

玉「うっ、ありがと」

宮「で、どうして欲しいの言ってみな?フッ」

玉「俺…」



けど宮田は、一瞬だけ顔を曇らせ。



宮「分かった一緒に話をしてみよう」



どんなに無理難題なことを言っているのか、自分にも分かった。

でも━




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