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桜花楼の恋

第20章 粋な計らい

・宮田side

宮「ふーん、じゃもしかしたらいい返事が貰えるかも知れないね」

玉「そう思う?」

宮「ダメだったら、わざわざ答え引き延ばしたりはしないでしょ?フッ」

玉「うん」



俺たちは、そのまま尾張に留まっていた。



玉「あれから西の興業先の方はどうなったの?」

宮「父さんが謝罪の文を出し、まぁ何とか」

玉「それで大丈夫?」

宮「本当は、けしていい事じゃないんだけど仕方ないさ」

玉「悪い事しちゃったな」

宮「タマが気にする必要はない、それより驚くことがあったんだ」

玉「なに?」

宮「ちょっと来て、クスッ」



それは昨日の夜のこと。



「お願いします是非とも一座のお仲間に加えて下さい」



加賀の大名行列について行けば、俺達のところへ辿り着ける。

そう思ったらしい、フッ

まぁ一理ある、しかしビックリしたよイキなり現れるんだもん。



宮「この部屋、ほら覗いてごらん クスッ」

玉「えっ、うっそぉ」



でも一番、驚いたのは。



千「あり得ないマジで」

旦那「何が悪い?」

千「わっ、悪くはないけどさ」

旦那「それより健永」

千「なに?」

旦那「お前はまだ14になったばかりだろ」

千「だから?」

旦那「やるのは程々にしとけ、ニッ」

千「はっ?」



うわっ、さっすが桜花楼の旦那 見抜いてる…ハハッ



千「なっ、なんの事を言っているの」

旦那「そこの肌、赤くなってるぞ」

千「わわわっ」



千ちゃんのバカ。



旦那「引っ掛かったな、がよりにもよって郭の息子が男色とは、ハァ」

千「ずっ、ズルいぞ親父」

旦那「騙される方が間抜けなんだ、だいいち私が何年 郭の主をやっていたと思う」



確かに単純すぎ、ハハッ




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