桜花楼の恋
第20章 粋な計らい
・横尾side
明日の正午を過ぎたころ、いよいよミツは尾張の城へと入る。
これからが肝心、上手く殿や御台さまに気に入られてくれたら。
全てはそれに掛かっているんだ、俺は傍にいてやれないけれどミツなら大丈夫。
きっと、お二方の心を捉えることが出来るはずさ自信を持って。
今までにも、俺達を含め多くの人々の心を虜にして来たんだから。
と、そのとき。
高田「失礼いたします」
横「どうした?翔、こんな夜更けに」
高田「亮太が至急お目通りをと申し出ております」
横「裕太に何かあったのか?」
高田「そうではありません」
横「んっ?」
高田「ニヤッ」
なに、その含み笑いは?
山本「入ります」
横「‥‥っ」
屋良「筆頭家老の嫡男、横尾渉」
横「ふっ、隠れ忍びの屋良朝幸だね」
屋良「さすが全て把握しているってわけか」
横「俺になんの用?」
屋良「さっき城へ忍び込み、あるモノを盗んで来た」
横「はっ?言っている意味がよく分からないんだけど」
屋良「人の話しは最後までよく聞け」
横「ふっ、で?」
屋「俺にはどうも手に負えなくてさぁ、クスッ」
横「はあっ?」
屋「そしたら亮太がお前の所へ連れて行けばいい、そう言ってよ」
初めは、何を言っているのか分からなかった。
が、次の瞬間!
玉「わた」
横「裕太!」
ダッと駆け寄って来た姿に。
玉「わた、わたぁ」
横「くっ、ギュッ」
屋良「朝方にまた来る」
それを確認し、スッと去って行こうとする屋良。
横「待て」
屋良「なんだ?」
横「憎んでいたんじゃないの?こいつらのことを」
屋良「人は変われる者と俺に教えてくれたのは尾張の二の若だった、フッ」
横「おまっ」
屋良「礼はした松平裕太」
玉「ありがとう屋良にぃ」
屋良「‥‥っ」
玉「俺も今日からはそう呼ぶことにする俺たち仲間だもんね」
屋良「ふっ、勝手に言ってれば行くぞ亮太」
山本「うん」
高田「では私もこれにて」
シュッ―
明日の正午を過ぎたころ、いよいよミツは尾張の城へと入る。
これからが肝心、上手く殿や御台さまに気に入られてくれたら。
全てはそれに掛かっているんだ、俺は傍にいてやれないけれどミツなら大丈夫。
きっと、お二方の心を捉えることが出来るはずさ自信を持って。
今までにも、俺達を含め多くの人々の心を虜にして来たんだから。
と、そのとき。
高田「失礼いたします」
横「どうした?翔、こんな夜更けに」
高田「亮太が至急お目通りをと申し出ております」
横「裕太に何かあったのか?」
高田「そうではありません」
横「んっ?」
高田「ニヤッ」
なに、その含み笑いは?
山本「入ります」
横「‥‥っ」
屋良「筆頭家老の嫡男、横尾渉」
横「ふっ、隠れ忍びの屋良朝幸だね」
屋良「さすが全て把握しているってわけか」
横「俺になんの用?」
屋良「さっき城へ忍び込み、あるモノを盗んで来た」
横「はっ?言っている意味がよく分からないんだけど」
屋良「人の話しは最後までよく聞け」
横「ふっ、で?」
屋「俺にはどうも手に負えなくてさぁ、クスッ」
横「はあっ?」
屋「そしたら亮太がお前の所へ連れて行けばいい、そう言ってよ」
初めは、何を言っているのか分からなかった。
が、次の瞬間!
玉「わた」
横「裕太!」
ダッと駆け寄って来た姿に。
玉「わた、わたぁ」
横「くっ、ギュッ」
屋良「朝方にまた来る」
それを確認し、スッと去って行こうとする屋良。
横「待て」
屋良「なんだ?」
横「憎んでいたんじゃないの?こいつらのことを」
屋良「人は変われる者と俺に教えてくれたのは尾張の二の若だった、フッ」
横「おまっ」
屋良「礼はした松平裕太」
玉「ありがとう屋良にぃ」
屋良「‥‥っ」
玉「俺も今日からはそう呼ぶことにする俺たち仲間だもんね」
屋良「ふっ、勝手に言ってれば行くぞ亮太」
山本「うん」
高田「では私もこれにて」
シュッ―