桜花楼の恋
第21章 最後の試練
・北山side
なんか、うさん臭いんだよな。
奥「姫は字がお上手ですね、ニコッ」
顔は笑みを浮かべているんだが、妙に意を含んでいる気がする。
俺の気のせいか?
奥「お庭でも散歩しましょうか?ニコッ」
北「はい」
藤ヶ谷の話しでは、めっちゃいい人だって聞いてたしよ。
だが…
奥「そこの腰元5人いつも姫の傍にいますが、たまには2人っきりにして貰えませんか」
5人「‥‥っ」
奥「人払いをしたいときもあると言っているのです、それくらい気を利かせなさい」
京本「もっ、申し訳ありません」
いくら加賀の5人衆でも、御台所に言われちゃあ聞かないわけにもいかない。
奥「さっ、参りましょう」
北「‥‥‥」
奥「大丈夫です貴方に危害を加えようなんて者はこの城の中にはいませんから」
気づいているのか?あいつらの正体を。
奥「んふふっ」
だとしたら侮れないかもしれない、でもなんで?
奥「先日ここへ太輔と来ましたでしょ?ニコッ」
北「あ、はい」
奥「藤の花は自分にとって一番大切な花なんだと、よく言っていました」
俺達が出会った場所に咲いていたからだろ。
奥「この一角は太輔が作った庭なんですよ、ニコッ」
北「えっ」
奥「いつか寄り添って行きたいと思える方が出来たなら、ここへ連れて来るんだと口癖のように申しておりましたっけ」
そう…なんだ。
奥「姫は無口ですね、それともワザとそうしているのかしら?フフッ」
いっ!ギクッ
奥「しかし御台ともなれば、お人形さんでいるわけにはいきません」
北「どういう?」
奥「縁の下の力持ちという言葉があるように、ときには支え励まし殿が気づかない事にも目を向け良い方向へ向かうよう陰ながら補佐するのも役目のうち」
なるほど、フッ
奥「豊臣秀吉殿が百姓の出でありながら何故、天下人にまで昇り詰めたのかを御存じですか?」
北「‥‥‥」
奥「それだけの器であった事も確かでしょうが何よりも、お内儀ねね様の才知があったればこそ」
んで?なにが言いたいんで。
なんか、うさん臭いんだよな。
奥「姫は字がお上手ですね、ニコッ」
顔は笑みを浮かべているんだが、妙に意を含んでいる気がする。
俺の気のせいか?
奥「お庭でも散歩しましょうか?ニコッ」
北「はい」
藤ヶ谷の話しでは、めっちゃいい人だって聞いてたしよ。
だが…
奥「そこの腰元5人いつも姫の傍にいますが、たまには2人っきりにして貰えませんか」
5人「‥‥っ」
奥「人払いをしたいときもあると言っているのです、それくらい気を利かせなさい」
京本「もっ、申し訳ありません」
いくら加賀の5人衆でも、御台所に言われちゃあ聞かないわけにもいかない。
奥「さっ、参りましょう」
北「‥‥‥」
奥「大丈夫です貴方に危害を加えようなんて者はこの城の中にはいませんから」
気づいているのか?あいつらの正体を。
奥「んふふっ」
だとしたら侮れないかもしれない、でもなんで?
奥「先日ここへ太輔と来ましたでしょ?ニコッ」
北「あ、はい」
奥「藤の花は自分にとって一番大切な花なんだと、よく言っていました」
俺達が出会った場所に咲いていたからだろ。
奥「この一角は太輔が作った庭なんですよ、ニコッ」
北「えっ」
奥「いつか寄り添って行きたいと思える方が出来たなら、ここへ連れて来るんだと口癖のように申しておりましたっけ」
そう…なんだ。
奥「姫は無口ですね、それともワザとそうしているのかしら?フフッ」
いっ!ギクッ
奥「しかし御台ともなれば、お人形さんでいるわけにはいきません」
北「どういう?」
奥「縁の下の力持ちという言葉があるように、ときには支え励まし殿が気づかない事にも目を向け良い方向へ向かうよう陰ながら補佐するのも役目のうち」
なるほど、フッ
奥「豊臣秀吉殿が百姓の出でありながら何故、天下人にまで昇り詰めたのかを御存じですか?」
北「‥‥‥」
奥「それだけの器であった事も確かでしょうが何よりも、お内儀ねね様の才知があったればこそ」
んで?なにが言いたいんで。