テキストサイズ

桜花楼の恋

第22章 婚礼の日

・藤ヶ谷side

今日の尾張の城は、とにかく賑やかで。



丸山「若さん若さーん」

藤「だからデカい声で呼ぶなって言ってるじゃん」

丸山「よっ、男前やな」

藤「お世辞言っても無駄だ」

丸山「早よ姫さんに会いたいやろ」

藤「で?」

丸山「びっくらコケるくらい綺麗やったで」

藤「当たり前だ北山は誰よりも」

丸山「いい女?男どっちもや、あははっ」



こいつ、いつにも増して 壊れてやがる。



丸山「こうゆう時は」

藤「するなよ」

丸山「なんでやねん」

藤「したら暇(イトマ)くれてやる」

丸山「うっ、それはいやや」

藤「クスッ」



すると丸は━



丸山「なら代わりにええ事を教えたる」

藤「なに早く言え」

丸山「亮太に…ボソッ‥やと」

藤「それ本当か」

丸山「まだあるで」

藤「いっぺんに言え」

丸山「出し惜しみした方がおもろいやろ」



意味ないことしなくていい、がこれで丸く治まるってもん。

後は…



母「太輔、用意は出来ましたか」

藤「母上」

母「これはこれは立派なお姿ですこと」

藤「姫のご様子は?」

母「心配はいりません宏姫はとっても芯がしっかりした御方、母は安心して貴方のことを任せられると思おております」



そりゃ、あいつは苦労しているから。


家臣「ではそろそろ」

藤「あぁ」



廊下を歩いて暫く進むと。



京本「こちらで姫様がお待ちでございます」



その部屋に、白無垢姿の北山がいた。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ