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桜花楼の恋

第22章 婚礼の日

・北山side

翌朝、暖かな温もりの中で目を覚ますと。

あれ?藤ヶ谷がいね。



玉「んーミツぅ…」

北「クスッ」



昨日━



北「なんか緊張すんな」

藤「もう何回もやっているのに?フッ」

北「だってよ雰囲気がこう、いつもと違うっていうか」



妙にしっくりこなくて落ち着かなかった俺は、白装束のまま小さな屏風の前でモジモジしていたんだわ。



藤「うわっ、その姿マジでそそる」

北「んばか、フッ」



が、見つめ合う瞳 自然と唇は重なり合い。



北「んっ」

藤「ニコッ」




ドサッと2人して屏風ごと布団の上へ倒れ込んだ、そのとき。



「んぎゃあぁ重い、どいてぇ」



はあっ?

慌てて藤ヶ谷が布団をめくったら。



北「タマ!?」

藤「おまっ、何やっているんだよ!?こんなところで」

玉「えへへっ」

北「どういうこと?」

玉「一緒に寝よ?ねっ、いいでしょ」

藤「あっ、あのなぁ」

玉「ミツと一緒に寝たいんだもん、お願いガヤ」

藤「今日は」

玉「いいじゃん、そんなの好きなだけこれから出来るんだしぃ」

藤「そ、そういう問題じゃ」

玉「ミツ、んふふっ」

北「ぁ…‥」

藤「だっ、ダメだタマの笑顔に惑わされるんじゃない今日は大事な」

北「いいぜ、ニコッ」

藤「ひろぉーハァ」

玉「やったぁミツだぁーい好き、んふふっ」



ギュッと抱きついて来るタマ、まんざら悪くはない。



藤「いくらもう何回もしているからって2人の初夜なのにぃ…くっ‥うう」



いじける藤ヶ谷を尻目に、タマは。



玉「ミツあったかーい」

北「んだか?フッ」

玉「うん、ニコッ」



悪い、俺も一緒に寝たかったんだわ。




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