桜花楼の恋
第23章 1つの出会い
奥「さぁ殿、家来衆が広間で待っておりますゆえ早よ行ってあげねば」
殿「そうだな、フッ」
俺は、勘違いしていたわ。
奥「分かりましたか御自身がしてしまった事が、どういうことなのか」
嫌がる藤ヶ谷に、嫁を取らせようとしていたのは跡継ぎ欲しさ全ては血筋や国の為だと。
奥「それも確かにあります、でもそれだけではないのですよ」
北「くっ」
奥「どんな事情であれ嫁いで来たからには子が出来ずとも貴方は私たちの娘なのですから、ニコッ」
むす…め‥クッ
奥「それをよく覚えておいて下さいね」
心には心で返す、だったよな宮田?ならもう俺は迷わないわ。
京本「お出かけですか姫」
いつかはバレてしまうかもしれないが、そのときは堂々と自分の想いを伝える事ができるよう。
安井「お供します」
今は精一杯しなければならないことをするだけ、そうだろ?藤ヶ谷。
お前の親の気持ち、せめてこれ以上は踏みにじらない為にも。
京本「どちらへ行かれます」
特にあてなどなかったが、俺は大我と謙太郎の2人を連れ城下へ出る。
安井「宮田一座の所へ向かわれるのでは?」
いや、その気はない。
これは、誰にも頼らず自分で成し遂げなければならない気がするから。
じゃないと意味がないんだ。
そして、暫くすると町外れの小道へと出たんだが。
京本「この先は貧しい者達が住んでいると聞いております」
安井「どこも同じ貧困に喘ぎ生きていくため口減らしや身売りも珍しくはないと」
口減らし、ハッシーみたいにか?産んでも子を捨てなきゃならないなんて虚しいわ。
と、そのとき。
「はぁはぁ‥ハァ…っ‥はぁ…っ‥ハァハァ」
その道の向こうから。
「待てぇーっ」
「逃げても無駄だ諦めろ」
あれは━
「たっ、助けてぇーっ」
必死に走って来る1人の娘の姿が見え、追いかけている2人の男は。
あいつら、女衒か。
殿「そうだな、フッ」
俺は、勘違いしていたわ。
奥「分かりましたか御自身がしてしまった事が、どういうことなのか」
嫌がる藤ヶ谷に、嫁を取らせようとしていたのは跡継ぎ欲しさ全ては血筋や国の為だと。
奥「それも確かにあります、でもそれだけではないのですよ」
北「くっ」
奥「どんな事情であれ嫁いで来たからには子が出来ずとも貴方は私たちの娘なのですから、ニコッ」
むす…め‥クッ
奥「それをよく覚えておいて下さいね」
心には心で返す、だったよな宮田?ならもう俺は迷わないわ。
京本「お出かけですか姫」
いつかはバレてしまうかもしれないが、そのときは堂々と自分の想いを伝える事ができるよう。
安井「お供します」
今は精一杯しなければならないことをするだけ、そうだろ?藤ヶ谷。
お前の親の気持ち、せめてこれ以上は踏みにじらない為にも。
京本「どちらへ行かれます」
特にあてなどなかったが、俺は大我と謙太郎の2人を連れ城下へ出る。
安井「宮田一座の所へ向かわれるのでは?」
いや、その気はない。
これは、誰にも頼らず自分で成し遂げなければならない気がするから。
じゃないと意味がないんだ。
そして、暫くすると町外れの小道へと出たんだが。
京本「この先は貧しい者達が住んでいると聞いております」
安井「どこも同じ貧困に喘ぎ生きていくため口減らしや身売りも珍しくはないと」
口減らし、ハッシーみたいにか?産んでも子を捨てなきゃならないなんて虚しいわ。
と、そのとき。
「はぁはぁ‥ハァ…っ‥はぁ…っ‥ハァハァ」
その道の向こうから。
「待てぇーっ」
「逃げても無駄だ諦めろ」
あれは━
「たっ、助けてぇーっ」
必死に走って来る1人の娘の姿が見え、追いかけている2人の男は。
あいつら、女衒か。