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桜花楼の恋

第23章 1つの出会い

「よぉーし捕まえた」

「はっ、放して嫌あぁ」

「手間かけさせやがって」

「うわあぁ、行きたくない女郎屋なんて」



なっ!



「仕方ねぇだろ?お前の親父が借金を作って、おっ死んでしまったんだからよ」

「やっ、嫌あぁーっ」

「ほら行くぞ」



くっ、ダッ!



京本「姫!?」

安井「‥‥っ」



その言葉を聞き思わず。



北「待て」

男「なんだ?おまえ」

男「こりゃまた、どこぞの武家の娘さんみたいだが俺達になんか用かい?フッ」



飛び出してしまったのは、自分と重なり放ってはおけなかったから。



北「離して貰うわけには」

男「なに言ってるんだか世間知らずのお嬢ちゃんが」

男「こいつには、これからいっぱい銭を稼いで貰わなきゃこちとらも商売上がったりなんだよ」

男「ほら退きな」

男「急いでんだからさ道を開けろって」

北「くっ、頼む」

男「おいおい土下座なんてよしてくれ」

男「じゃあ、お嬢ちゃんが借金肩代わりでもしてくれるって言うのかい?クスッ」

北「いくら?」

男「そうさなぁ100両いや200両だせば離してやってもいいぜ、ニヤッ」



んな金、持ってない…クッ



京本「分かりました200両ですね」



大我?



安井「では上乗せし250両を差し上げましょう」

男「なっ」

京本「さぁ、これを持ってサッさと引き上げなさい」

男「うえっ、マジで」

男「あんたら懐でけぇなぁ驚いたぜ」



なんで、そんな大金!?



男「どうする兄貴?」

男「そりゃ女郎屋へ売って貰う銭より」

男「こっちのを頂いちまった方が得だし」

男「良かったな、お雪」

男「感謝しろよ気のいいお嬢さま方に」

雪「…ぁ‥ああぁ…」



これが、雪と俺が出会ったときのことだった。



雪「ありがとうございます、あり…わあぁーっ」

京本「もう大丈夫ですよ」

安井「ニコッ」



16になる━




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