桜花楼の恋
第25章 それぞれの春
・横尾side
それから数ヶ月が経ち木枯らしが吹き始めた頃、裕太と俺は尾張の城に来ていた。
雪「あっ、今ややが動きました」
藤「本当か」
雪「はい、ニコッ」
藤「ちょ、俺にも触ら」
ドンッ!
藤「うわっち、こら ひろ」
北「うおぉーマジで、ぴくぴくっとすげぇなぁ!?」
藤「なんでお前が先に触るんだよ」
北「当然だろ、ニッ」
藤「はっ?」
北「雪のお腹の子は俺の子だかんな」
藤「ばっ、バカ言ってるんじゃ」
北「忘れたか連れて来たのは、お・れ・だ、ニヤッ」
藤「種を植えたのは」
北「なんか言った、ジロッ」
藤「くっ、いや」
弱いなぁ太輔、クスッ
雪「んふふっ」
北「こいつは絶対に男の子だメッチャ元気だもん」
ブツブツ言っている太輔を無視し、雪の膝へ頭を乗腹に耳を当てながら嬉しそうに言うミツ。
玉「ねぇ俺も触っていい」
北「おう来いよタマ、ニコッ」
藤「だから俺の…ハァ」
思った以上に元気そうで良かった。
奥「まぁまぁ、賑やかですこと」
横「御台さま」
話を聞いたときは心配したが…
奥「渉殿、ちょっと宜しいですか」
横「はい」
やはり強い、感心するよ。
奥「どうやら宏姫は乗り越えたようですね」
横「たいしたやつです」
奥「ほんに、でも皆が慕う気持ち見ていてよく分かりました」
横「御台さま」
奥「姫に出会わなければ、きっと私達は太輔の子を見ることが出来なかったでしょう」
確かに。
奥「感謝しています、ですから」
横「‥‥っ」
奥「あの子をもうこれ以上は傷つけたくありません」
それは雪が、ややを産んだ後のことを言っているのだろうことは察しがつく。
それから数ヶ月が経ち木枯らしが吹き始めた頃、裕太と俺は尾張の城に来ていた。
雪「あっ、今ややが動きました」
藤「本当か」
雪「はい、ニコッ」
藤「ちょ、俺にも触ら」
ドンッ!
藤「うわっち、こら ひろ」
北「うおぉーマジで、ぴくぴくっとすげぇなぁ!?」
藤「なんでお前が先に触るんだよ」
北「当然だろ、ニッ」
藤「はっ?」
北「雪のお腹の子は俺の子だかんな」
藤「ばっ、バカ言ってるんじゃ」
北「忘れたか連れて来たのは、お・れ・だ、ニヤッ」
藤「種を植えたのは」
北「なんか言った、ジロッ」
藤「くっ、いや」
弱いなぁ太輔、クスッ
雪「んふふっ」
北「こいつは絶対に男の子だメッチャ元気だもん」
ブツブツ言っている太輔を無視し、雪の膝へ頭を乗腹に耳を当てながら嬉しそうに言うミツ。
玉「ねぇ俺も触っていい」
北「おう来いよタマ、ニコッ」
藤「だから俺の…ハァ」
思った以上に元気そうで良かった。
奥「まぁまぁ、賑やかですこと」
横「御台さま」
話を聞いたときは心配したが…
奥「渉殿、ちょっと宜しいですか」
横「はい」
やはり強い、感心するよ。
奥「どうやら宏姫は乗り越えたようですね」
横「たいしたやつです」
奥「ほんに、でも皆が慕う気持ち見ていてよく分かりました」
横「御台さま」
奥「姫に出会わなければ、きっと私達は太輔の子を見ることが出来なかったでしょう」
確かに。
奥「感謝しています、ですから」
横「‥‥っ」
奥「あの子をもうこれ以上は傷つけたくありません」
それは雪が、ややを産んだ後のことを言っているのだろうことは察しがつく。