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桜花楼の恋

第4章 馴染んでく身体

男「だから、そろそろいいんじゃないか?フッ」



この男の手によって再び。



男「あいつのこと振っちまったって聞いたぜ、だったら俺と、なっ?ニヤッ」



が、そのとき。

グイッと顔を持ち上げられた瞬間に唇を奪われそうになり。



戸「やめろおぉーっ」



ドンッ!



男「うわっ」



思わず、こいつを突き飛ばしてしまい。



男「くっ、このぉ…」

戸「ぁ…あぁ‥ガクガクッ」



とたん男の形相が変わって。



戸「すっ…すみません‥」

男「キッ」

戸「謝りますから…ぶっ‥ぶたないで…ガクガクッ」



河合はもういない、クッ



男「そうは行かねぇお仕置きをしてやる、バシッ」

戸「つあっ」



もう会えないんだ。



男「どこまで人のことコケにすれば気が済む今日という今日は勘弁ならねぇ」



ドカッ、バシッ!



男「お前は俺のもんだってことをその身体へ叩き込んでやるからな」



ガッ、ピシャッ!

壊れちまう俺、もう耐えられないよ北山。



男「さぁ、その唇をよこし大人しく俺のイロになりな」



グイッ!



戸「いっ、嫌だ…それだけは‥絶対…お願い許して」

男「ジタバタするんじゃね観念しろ」

戸「やっ…やぁ‥クッ」



接吻されてしまう。



戸「助けて河合いぃーっ」

男「俺の前でそいつの名を呼ぶんじゃねぇ」

戸「河合、河合いぃーっ」



バンッ!



「うるせぇーんだよ、この変態じじぃが」



ハッ、あれは…

が、突然開いた障子そこには1人の侍が立っていて。



藤「さっさと、その汚い手を放しやがれ」



これが俺と藤ヶ谷の初めての対面だった。

勇ましいまでの姿の―




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