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桜花楼の恋

第4章 馴染んでく身体

戸「んっ…ぁ‥はっ…クツ」

男「いいねぇ初々しい声、堪らないや」

戸「あっあっ、くぅーっ」

男「初めて抱いたときの事を思い出す、フッ」

戸「はっあっ、んあっ」



俺は、どうすることも出来ないっていうのかよ。



藤「北山、こっちに集中しろ」



ただ、黙って聞いているしか。

が、トッツーの声は更に大きくなって行き。

そして…



戸「やめろおぉーっ」



なっ、どうしたっていうんで!?

バシッ!



戸「つあっ」

男「どこまで人のことコケにすれば気が済む今日という今日は勘弁ならねぇ」



とたん悲痛な声と共に叩かれる音と暴言が響き渡り。



ドカッ、バシッ、ガッ、ピシャッ!



北「なにやってるんだあんにゃろう、ガバッ」

藤「北山!」

北「藤ヶ谷、頼むトッツーを助けてくれ」

藤「‥‥っ」

北「あいつは、ここに来て初めて出来た大事なダチなんだ」



ギュッ!



北「頼むよ藤ヶ谷、クッ」



まさか自分が、こいつに縋ってしまうようなことをするだなんて思いもしなかった。



藤「おまっ」



だけど俺には、他に頼れる奴なんていなかったし。

そこへ━



橋「お願い若さま太夫を助けて僕なんでもするからぁーっ」



ハッシー、そうかこいつも聞いていたってわけか。

きっと、今までに何回もトッツーがあの野郎に虐待されるのをずっと、クッ

その小さな心を痛めながら。



北「藤ヶ谷!」

橋「若様あぁ、ヒクッ」

藤「泣くなハッシー分かったからさ、フッ」

北「んじゃ」

藤「北山、今から俺の言う通りにしろ。いいか?」



バンッ!



藤「うるせぇんだよ、この変態じじぃが」



が、それは凄まじいほどの剣幕で。



藤「さっさと、その汚い手を放しやがれ」



あんな藤ヶ谷、見たことなかった俺は驚いてしまう。

んだが…




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