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桜花楼の恋

第5章 広がる不安

ニ「ところでガヤ?」

藤「んっ?」

ニ「1つだけお願いがあるんだけど」

藤「なに?」



と、二階堂は突然ひれ伏し。



ニ「一度だけミツを俺に買わせて下さい」

藤「はっ?」

ニ「堅く堅く誓います決して手を出したりはしません」

藤「じゃどうして?理由を言ってみ」

ニ「話したら買ってもいい」

藤「次第によっては」

ニ「絶対に笑わない?」

藤「はあっ?」



なんだ?もったいつけやがって。



藤「約束する、だから早く言え」

ニ「あのな」

藤「‥‥っ」



それ、マジで?



藤「ぶっ、あはははっ」

ニ「笑わないって言ったじゃーん」

藤「だっ、だって…北山が‥おっ…お前の母親に似てるだなんて‥クククッ」



笑うなって言う方が無理だろう?クスッ



ニ「…もっ、いっ‥ちぇっガヤの意地悪」

藤「いくつんとき亡くなったの?」

ニ「7つ、親父はすっげぇ毛嫌いしてたけど俺には」

藤「優しくしてくれた?」

ニ「うん顔立ちは全く違うんだ、でも気質とか」

藤「雰囲気がか?」

ニ「コクン」



そっか、だからおまえ。



藤「ちょっと待ってろ」

ニ「‥‥っ」



俺は、紙と筆を取り出し。



藤「これを北山に見せ読んだあいつがいいって言ったら構わないぜ、ニコッ」

ニ「ガヤ!」

藤「金を払う必要もない健永に言って上手く部屋の中へ入れて貰いな俺が払っている間なら丈夫なはずだし」

ニ「ありがと、大好き」



ギュッ!



藤「ばっ、バカ!いきなり抱きつくんじゃねって」



この日、俺に可愛い弟が1人増えた二階堂高嗣という。

思いっきり甘えて来いニカ、あいつ北山ならきっと受け止めてくれるはずさ。

お前の気持ちを、フッ




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