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桜花楼の恋

第5章 広がる不安

・千賀side

うっおぉー今日もいい天気だぜ。



宮「千ちゃん、おはよ」

千「おはよ宮田、ヘヘッ」



昨日とつぜん現れた宮田、最初はすっげぇ驚いたけど旅から帰って来て俺の所へ顔を出したらいなくてさ。



宮「キタミツって呼ばせて貰うことにした、ニコッ」



宏光は━



北「お前ら統一しろよ何でそれぞれ呼び方が違うんで」

千「特に意味はない」

宮「ねぇ千ちゃん」

宮千「きゃははは」

北「‥‥‥」



でも、ガヤさんのことは言えないまま自分の部屋へと戻り。

明けて翌日―



宮「そう、そんなことが」

千「どうしたらいい?俺」

宮「千ちゃんが話さなくても今日には伝わるんじゃない」

千「ガヤさんが出て行っちゃったってこと?」

宮「そうじゃなく屋敷へ帰ったんだと思うよ」

千「戻って来るかなぁ」

宮「心が繋がっていれば、きっとね ニコッ」

千「宮田」

宮「大丈夫、そう信じなくちゃ俺たちが」

千「…うん」



この笑顔、優しさだ俺の不安すべてを取り除き安心させてくれる。

ギュッ!



宮「どうしたの千ちゃん」

千「もっ、何処にも行かないで俺の傍にいてよ」

宮「寂しかった?俺がいなくて、クスッ」

千「当たり前じゃん、クッ」

宮「だぁーめ、そんな目で見ちゃ」

千「なんで?俺は」



宮田が好きなんだ。



宮「いくつになったっけ」

千「じゅ…13‥」

宮「千ちゃんがそういう事に興味を持っているのは知ってる、でもまだ早い分かるよね?」

千「宮田は誰かいるんだ、その惚れてる相手とか」

宮「俺が好きなのは」



チュッ!

すると、自分の額に柔らかい唇の感触がそっと触れる。



千「そんなんじゃ嫌だ」

宮「困ったなぁ、フッ」

千「いつまで待てばいいんだよ」

宮「お侍さんは15で元服を迎え大人と認められるのは知っているよね?ニコッ」

千「そんなに待てない」

宮「じゃ次の年、千ちゃんが14になったら」

千「絶対だからな」

宮「約束する、ニコッ」



俺は男を抱くのは興味ない、つまり宮田に抱かれたくて仕方がないってことさ。




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