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桜花楼の恋

第7章 募る想い

最初に、行動を起こしたのは郁人。



河「だったら、いい方法がある」



おもむろに廊下へ出ると。



戸「どこへ行くの?」

塚「河合!」

橋「ふふっ、なんだか面白そう」



みんなも、その後に続き。



河「障子に穴を開けて覗けばいいだけの事だろ?ニッ」



えっ?



塚「そっかぁーっ」

河「こうして、プツッ」



いいのかよ、そんなことをして。



塚「じゃ俺も、プツッ」

橋「ハッシーもやるぅー、プツッ」

戸「見える河合?」

河「うおっ、マジで可愛い」

戸「ほんと?プツッ」



トッツーまでも、ハァ



橋「ごっちは見ないの?」

五「そりゃ」



見たいに決まってるじゃん、こういう事はみんなでやれば怖くはない。

てなわけで、プツッ!

結局は自分も仲間入りしてしまい、部屋の中では…

向き合って話しをしている2人の姿が見え、だが。



玉「ほんと?ガヤ俺のこと大切な弟だってそう言ったの」

北「あぁ、めっちゃ可愛くて仕方がないってさ」

玉「そうなんだ、んふふ」

北「おまえ俺に妬きもちでも焼いてたんか?」

玉「すっ、少しだけ」

北「心配しなくてもあいつの気持ちは今も昔もなんも変わってないと思う」

玉「うん、ニコッ」



思った以上に仲良さげで、俺はホッと胸を撫で下ろす

なるほどね、北山がどんな奴か見に来たってわけ。

なら心配はいらないな。

俺達は食い入るようにして中の様子を見つめていた。

その近くで━



番頭「あぁもう、なんて事をしてくれてるんです全くあんなに障子に穴を旦那さまに見つかったら怒られるのは私なんですよ」



番頭が、顔を真っ青にしているとも知らずに。




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