こんなとこじゃイヤ!
第3章 再会
どうしよう…
俺、きっと酷い顔していて、こんな顔見られたくない………
そう思うのに、今までにないくらい心臓がドキドキと高鳴る。
冬樹さんに言われた通りに、俺は駅のホームで彼を待っていた…
「―――真琴くんっ!!」
名前を呼ばれて振り返ると、そこには俺が会いたくて堪らなかった人がいる。
夢じゃないんじゃないかて、もう会えないかもしれないて、
諦めかけていたのに―――
気がついたら俺は走りだしていて、彼の胸に飛び込んでいた。
「…っ…さん…冬樹さん会いたかった、物凄く会いたかった…っ」
また涙が溢れだして、俺の顔なんて涙と鼻水でグチャグチャで、こんなにも女々しい奴だったなんて。
「気づくのおせーんだよ。」
そう言った冬樹さんの顔もちょっとだけ泣きそうで、俺を抱きしめる腕の力が強くなる。
此処は駅のホームで周りに人がいるけど、そんなこと気にする余裕なんてなくて。
今は冬樹さんの温かな胸に包まれていたかった。
「今日は……お前を離したくない」