こんなとこじゃイヤ!
第1章 最悪な出会い
嘘だと思いたかった…
こともあろうに、痴漢に遭遇してしまった俺は好きなように弄らて、自分でも驚くほどに感じてしまったのだ。
―収まらない熱
ジンジンと痺れる身体…
まだ元気すぎるソレを眺めて、溜め息がもれてしまう…
「はぁ…っ…これどうしよう…」
ふと鏡に目線をやると、ある人物と視線が重なった。
なんと…
駅のトイレに駆け込んだ俺をこの痴漢ヤローは追ってきたのだ。
にじり寄る男に恐怖で足が竦んだ…
「…っ、離してくださいッ!!けっ、警察呼びますよっ……!!」
「いいよ。男に痴漢されたて言えば?恥ずしい思いしたいならね」
何も悪そびずに不敵に笑う男にゾッとして嫌な汗が流れ落ちる。
確かに男に痴漢されましたなんて、言えるわけがなかった。
「ひっ…卑怯者っ!!」
「なんとでも。●●学園一年A組、廣瀬真琴くんだっけ?」
なっ…なんで、…
俺のこと知ってんだよ!!