
こんなとこじゃイヤ!
第1章 最悪な出会い
驚きすぎて声もでない。
気がつけば壁際まで追い込まれて、両手首を頭のうえに拘束されている。
あまりに違う体格差に勝ち目はなかった。
スーツのうえからでも、分かるほど男の逞しい身体…。
「やっ、やだっ…離せっ!!」
いくら身を捩っても、男の身体はビクリともしない。
ちょっとぐらい鍛えてれば良かったと、今更ながら後悔した。
「…っふ、んっ、んんぅ――」
壁に嫌というほど身体を押し付けられて、貪るような激しいキス。
舌をねじ込まれて、驚くほどにそれは熱かった。
